五木ひろしのデビュー60周年を記念したジョイントコンサートの東京公演を行った五木(左)と坂本冬美

演歌歌手五木ひろし(76)と坂本冬美(57)が25日、東京・立川ステージガーデンで、五木のデビュー60周年を記念したジョイントコンサート「ベストカップル」の東京公演を行った。2人によるコンサートツアーは初めて。

五木が木の実ナナと歌った「居酒屋」でステージの幕を開けると、その後は「ロンリー・チャップリン」「昭和枯れすゝき」「ふたりの大阪」など昭和を代表するデュエット曲を“共演”した。

五木は最初のあいさつで「16歳でこの世界に入り、17歳でデビューをした」と60年前を振り返った。ヒット曲に恵まれず、3度の改名をして「五木ひろし」として71年3月に再デビューした「よこはま・たそがれ」がミリオンヒット。念願だったトップ歌手の仲間入りを果たした。「『五木ひろし』としてデビューして55年。遅れた分だけ後輩たちが(自分の)前に出たから『とにかく頑張らないと』と。天国と地獄。底辺も味わい一番良いところも味わった。この経験は宝物です。歌が好きだからこその60年。1つのことができるのは幸せ。皆さんに感謝です」と、60周年を祝うために集まったファン約2200人に感謝の思いを伝えた。

その後は五木、坂本がそれぞれのヒット曲やJポップのカバー曲を歌唱。五木は自身で作詞作曲した「母の顔」(3月19日発売)、坂本は「浪花魂」(3月5日発売)という最新曲を初披露した。五木は歌唱前に「僕が売れない頃に頑張れたのは、おふくろのおかげなんです。とにかく朝から晩まで働いた人でした。今年は昭和100年でもあり、『おふくろ』の曲を歌いたくて自分で作詞作曲をした。曲はすぐにできたけど、詞はあれこれ考えると、なかなかできなくてぎりぎりだった。母への思いをぜひ皆さんに聞いて欲しい」と曲ができた経緯を紹介した。

約2時間で計30曲を歌い継いだラストは「上を向いて歩こう」だった。60周年という大きな節目も1つの通過点。紅白歌合戦出場最多50回を誇る大御所で来月14日に喜寿となる五木は、前だけを向いてトップランナーとして走り続ける。

ツアーは1月に神奈川でスタート。4月の東京国際フォーラムまで計17カ所で27公演を行う。

情報提供元: 日刊スポーツ_芸能
記事名:「 五木ひろしの60周年記念コンサート「好きな歌の道を60年」「ファンの皆さんに感謝です」