最優秀新人賞受賞の対象番組で取り上げた老舗和菓子店で、3代目店主の佐藤紳一さん(左)と富山

<エイミフルな毎日:UX富山詠美アナウンサー>

「最優秀新人賞の受賞が決まったよ」。平日夕方放送の「スーパーJにいがた」の本番40分前に部長から告げられ、うれしくて全身の力が抜けてしまいました。

入社以来目標としていた「ANNアナウンサー賞」。この賞は、全国のテレビ朝日系列のアナウンサーを対象に、取材や構成、アナウンサーとしての技術において成長が著しいと認めていただくと贈られます。ナレーション・番組・スポーツ実況の3部門のうち、私はナレーション部門の新人賞(経験5年以内が対象)を受賞し、全体の最優秀新人賞に選んでいただきました。

受賞の対象番組は、ここ1年ほど担当している「この町で~愛される老舗~」で取り上げた新潟市の老舗和菓子店「里仙」の特集(2024年5月31日放送)です。取材の交渉に始まり、ディレクションも担当した企画ということで、思いもひとしお。戦争も乗り越え、100年以上の歴史を守る店主の覚悟や希望、そして繊細な和菓子作りの魅力を余さずお伝えしたいと制作に臨みました。

映像に声をのせるときは、いつも心臓の音が聞こえるほど緊張してしまいます。受賞作でも、場面ごとに即した音の高さや声圧、心地よいナレーションを目指して何テイクも重ねました。映像や声音を通して、そうした制作側の思いも伝わっていたらうれしいです。

入社して4年、取材先やロケ先で温かい言葉をかけていただく度に、自分たちの仕事は、取材に応じてくださる方々や、日々のニュースを見てくださる皆さまの存在があってこそ成り立つのだなと実感しています。

いつも親身に指導し見守ってくれる先輩や同僚、一瞬の機会を逃さないカメラマン、関わる全ての皆さまに感謝の気持ちをお伝えしたい。この賞に恥じないよう、「映像を生かす語り」を追求し続けたいと思っています。(新潟テレビ21アナウンサー)

情報提供元: 日刊スポーツ_芸能
記事名:「 【コラム】映像生かす「語り」求め、最優秀新人賞/富山詠美