服部幸應さんとの思い出を語る坂井宏行氏(撮影・垰建太)

10月4日に急性心不全のため78歳で亡くなった料理評論家で服部栄養専門学校校長の服部幸應さん(本名・染谷幸彦=そめや・ゆきひこ=さん)の葬儀が13日、東京都港区の増上寺で営まれた。

長年親交のあったフランス料理レストラン「ラ・ロシェル」のオーナーシェフである坂井宏行氏(82)は、山東昭子参院議員に続いて弔辞を読んだ。「僕より若いのに。78歳は早すぎる」と残念がった。数週間前、あるパーティーに出席したら、偶然隣の席だったという。「ムッシュ(坂井氏の愛称)はいつも元気だねぇ」と言葉を掛けられたのが最後となった。

フジテレビの人気番組「料理の鉄人」で、フレンチの鉄人として坂井氏が数々の挑戦者との戦いを繰り広げていた時のこと。「穏やかな口調で、ピリピリとしていた空気を和ませてくれました」と振り返る。ある対決で、「きっとこれは蒸しますよ」と解説者を務めていた服部先生が調理方法を予測するコメントがスタジオで聞こえた。「意地悪して焼いちゃったら、その戦いで負けました」と笑った。

坂井は最後に、「多方面で料理業界に貢献された。世界中のシェフを自分の学校に招いた時、はせ参じました」など、尽きない思い出を語っていた。

情報提供元: 日刊スポーツ_芸能
記事名:「 フレンチの鉄人「ムッシュ」坂井宏行「僕より若いのに早すぎる」服部幸應さんを悼む