中山美穂さん葬儀「ちょっと頑固でバカみたいに正直で…自慢の姉」喪主の中山忍 息子も参列
54歳の若さで6日に不慮の事故で亡くなった女優で歌手中山美穂さんの葬儀が12日、都内の斎場でしめやかに営まれた。
家族と事務所関係者のみが参列する家族葬で執り行われ、妹で女優の中山忍(51)が喪主を務め、長男(20)もフランスから駆けつけた。深紅のダリアなど式場全体が花に包まれ、一時代を築いたアイドルの旅立ちを見送った。来年に「お別れの会」を行う予定。
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華やかな美貌と歌声で一世を風靡(ふうび)した情熱的な中山さんらしく、祭壇は優しいピンクや明るい黄色、深紅のダリアなど彩り豊かな花々で飾られた。遺影は楽しそうに歌う写真。中山さん自身も、一番気に入っていたというドレスをまとい、生前の作品や思い出の写真も飾られた。
葬儀後、喪主を務めた忍は中山さんの公式サイトでコメントを発表。祭壇のことを「華やかでキラキラしていて、最後のステージのようでした」と表現し、死去からこの日まで一緒に過ごした穏やかな時間を「私の宝物」とつづった。
中山さんの人柄については「一生懸命な人」と紹介し「ちょっと頑固で、バカみたいに正直で、本当は傷つきやすい心を見せず、何があっても自分の責任だと、真っすぐに前を向く勇気がある人」だとして「自慢の姉」だとした。
そして、「大好きなお姉ちゃん」であると同時に「皆さんの中山美穂」であり「永遠のシャイニングスター」だとして「生前の姉へ、あたたかなまなざしと、愛情をかけてくださり、心から感謝しております」とファンに感謝を伝えた。
中山さんは6日正午ごろ、自宅を訪れた事務所関係者と知人により、浴槽の中で動かなくなっていたところを発見された。捜査関係者によると、死亡推定時刻は同午前3時ごろから5時ごろという。所属事務所によると、検視の結果事件性はないことが確認され、死因は入浴中に起きた不慮の事故によるものと判明した。検視を終えて遺体は8日に自宅に戻り、12日に荼毘(だび)に付された。
この日の葬儀には元夫で、芥川賞作家でミュージシャンの辻仁成氏(65)との間に生まれた長男も参列。忍は「何より姉が幸せを願ってやまない愛する息子と、再会の時間をもたせてあげることができました」と、長男は中山さんと手をつなぎ、「寄り添う2人の姿は、とてもとても幸せなものでした」と伝えた。
◆中山忍(なかやま・しのぶ)1973年(昭48)1月18日生まれ、東京都出身。88年にフジテレビ系ドラマ「オトコだろッ!」で女優デビュー。同年に「小さな決心」で歌手デビューし、シングル8作、アルバム4作を発売。91年からは女優に専念し、映画「ガメラ 大怪獣空中決戦」で日本アカデミー賞の優秀助演女優賞など各映画祭で助演女優賞に輝いた。165センチ。血液型B。