民放連会長がNHKのSTARTO社タレント起用再開について言及「一定の前進もある」
日本民間放送連盟(民放連)は22日、都内で会見を行った。
遠藤龍之介会長は昨年9月に旧ジャニーズ事務所創業者ジャニー喜多川氏(19年死去)の性加害問題を受け、所属タレントへの新規の出演依頼を当面行わない方針を発表していたNHKが今年10月から同社からマネジメント業務などを引き継いだSTARTO ENTERTAINMENT所属タレントの起用再開を発表した件について問われた。「これまでの会見でも(旧ジャニーズ事務所に)実効性の見える形で(再発防止策などを)進めていただきたいと述べてきました」とし、「500人を越える被害者の方々がいるとされ、補償の内容について合意されたとうかがっています。まだまだ全面解決には時間がかかると思いますが、一定の前進もあると考えております」と語った。
また旧ジャニーズ事務所側からの現状説明などの必要性にも触れ「今、こういう風になっていますよと開示していくことは、あるタイミングで必要かもしれません」と話した。
NHKでは昨年末の「NHK紅白歌合戦」で第30回(79年)以来44年ぶりに同事務所タレント出演がゼロに。今年3月末をもって、既存番組への所属タレントの出演も基本的になくなっていた。民放各局が起用を継続、再開する中で、一貫して起用ゼロの方針を続けていたが、今年10月から起用再開を発表。しかし、19日に発表した大みそかの「第75回NHK紅白歌合戦」(午後7時20分)の出場者に同社タレント出演はなかった。遠藤会長はこの件についてはコメントしなかった。