吉田拓郎のデビュー曲「イメージの詩」をカバーする泉谷しげる

シンガー・ソングライター泉谷しげる(76)が、吉田拓郎(78)の1970年(昭45)のデビュー曲「イメージの詩」をカバーすることになった。来年2月12日に古巣のフォーライフから発売するアルバム「シン・セルフカバーズ“怪物”」に収録する。

同アルバムの収録曲は、今回書き下ろした「怪物」と「たった一人の熱き思い」を含む全9曲。泉谷は「全国をライブで回っていると、当時の曲を現在のボーカルで聴きたいっていうファンが多くて。そこで厳選した6曲を76歳の俺が歌い直すことにした。しかも今回はミュージック・ビデオの制作も考えている」。

そして「フォーライフから出すんだったら」と「いつか歌いてぇと思っていた」という拓郎のデビュー曲「イメージの詩」を自ら選曲してカバーすることになった。

「神戸で阪神・淡路大震災のチャリティーライブ(95年8月12日)をやったことがあったんだけど。その時には浜田省吾が、この曲を歌ったのさ。それが実にカッコよかったんだよ。で、『この曲を俺も歌いたい』って思うようになって、ずっと機会を狙っていたんだ。もちろん、拓郎にも『俺にカバーさせろ』って言って、歌うことにしたわけさ。歌詞は俺(泉谷)バージョンにするけどな」と話している。

拓郎、小室等(80)、井上陽水(76)とともにフォーライフ設立メンバーの1人だった泉谷が、同社からアルバムをリリースするのは77年の「光石の巨人」以来48年ぶり。

フォーライフは75年に「私たちに音楽の流れを変えることができるでしょうか」を合言葉に設立され、来年50周年を迎える。当時、若者の間で大人気だった4人によるレコード会社設立は、そのレコード売上総額から「100億円の旗揚げ」と言われた。

しかし、設立から2年後の1977年に泉谷が退社、拓郎は1999年、陽水は2013年に抜け、小室も「設立した者としての責任。最後まで見守り続けたい」と言いながらも、今では幅広い活動をしている。「自由を求めて設立メンバーに入った」と言う泉谷は「1年目は楽しかったが、2年目からはだんだん、居心地の悪さを感じちゃったんだよね」と振り返っている。

泉谷が48年ぶりにフォーライフに戻るきっかけは昨年、都内のライブ会場で同社の後藤由多加社長(75)と偶然に出会ったことだった。創設当時に副社長を務めた後藤社長と、何度か会って話していくうちに「後藤さんのおとこ気に共鳴してしまった。で、気づいたら一緒にやりたいって思うようになっていた。フォーライフが設立50周年と聞いた時に、気持ちのどこかで盛り上げてやりたいって思ったんだよな」。後藤社長は「自分も拓郎との出会いは『イメージの詩』だったから、今回のアルバムで収録したいと泉谷が言った時は感慨深かった」と話している。

情報提供元: 日刊スポーツ_芸能
記事名:「 泉谷しげる、吉田拓郎の1970年のデビュー曲「イメージの詩」をカバー 来年2月のアルバムで