市川團十郎家の墓前に襲名披露公演の無事終了を報告した、右から8代目市川新之助、13代目市川團十郎白猿、市川ぼたん(撮影・千葉一成)

歌舞伎俳優13代目市川團十郎白猿(46)が10日、都内の市川團十郎家の墓前で、2年間の襲名披露興行を無事に終えたことを、長女市川ぼたん(13)長男市川新之助(11)とともに報告した。

22年10月に歌舞伎座特別公演が開催され、同11~12月に同所で13代目團十郎襲名披露興行、8代目新之助の初舞台が始まった。その後、襲名披露興行は全国各地を回り、10月26日の大阪・松竹座で大千秋楽を迎えた。全281公演を完走した。

團十郎と子供たちは一緒に墓掃除をした後、手を合わせ興行の無事終了を報告した。当初20年に予定されていた襲名が、コロナ禍で延期になったことなどを振り返った團十郎は「今までにない時間のかかった襲名披露興行を無事に終わらせていただけたことをまず感謝しました」とした。新之助は「見守ってくれてありがとうございましたとか、これからもお願いしますということをお話ししました」、ぼたんも「父と弟の襲名が無事に終えられたことをありがとうございますということや、これからも見守っていてくださいとお願いしました」と話した。

大千秋楽を迎えた時の気持ちを問われ、團十郎は「達成感はすごかったですね。やっている時は本当に大変でした。ようやくこれで終わったなと本当にほっとしています。これからですね」と話し、「これから團十郎としてやっていくこと、進むこと、古典を守ること、改革すること。それとともに批判をお受けすることをしっかりと受け止めたい。何か変える時には何かを言われるわけですが、臆することなく進められるような自分であることを誓った千秋楽でした」と語った。

長い襲名披露興行を支えてくれたのは「やはり父」と12代目團十郎さんに感謝し、17年に亡くなった妻麻央さんについても「ずっと家族を見守ってくれてると思う。まだつながってる感じする」と話した。

25年1月は、東京・新橋演舞場で「双仮名手本三升(ならべがきまねてみます) 裏表忠臣蔵」に出演し、大星由良之助、早野勘平、斧定九郎、高師直の4役をつとめる。團十郎は「由良之助は代々の團十郎も父もやってましたし、9代目團十郎の代表的なお役の1つ。自分の中でまずいろんなことを学んで、その上でいろんな方に相談しながら作っていきたいと思います」と話した。

情報提供元: 日刊スポーツ_芸能
記事名:「 市川團十郎「ここからがスタート」2年間の襲名披露興行終え代々團十郎墓前に子供たちと報告