東京国際映画祭で行われた「劇映画 孤独のグルメ」ジャパンプレミアで観客の質問に答える松重豊(撮影・村上幸将)

松重豊(61)が4日、都内で開催中の東京国際映画祭ガラ・セレクション部門に出品された、主演のテレビ東京系ドラマを監督・脚本も務めて映画化する「劇映画 孤独のグルメ」(25年1月10日公開)ジャパンプレミアに登壇。満員の客席から笑いが起き「笑ってくれたことに感無量」と、万感の思いを口にした。

松重は、観客に「皆さん、おなか空いている時に、すみません。この映画を見て、ラーメン屋さんに駆け込みたいところでしょうが。12年にテレビ東京で始まった小さいドラマが、東京国際映画祭で上映…」と、感激に浸るように時に目をつぶった。「客席に忍び込んだんですけど、笑ってくれたことに何より。もう少し、おなか空いたの、我慢してくださいね」と呼びかけた。

学生だった約40年前に東京・下北沢の中華料理屋「珉亭」(みんてい)で同日にバイトを始めた、ロックバンド「ザ・クロマニヨンズ」ボーカルの甲本ヒロト(61)に熱烈オファーし、書き下ろされた主題歌「空腹と俺」への、熱い思いも吐露した。同曲には

「腹へった 腹へった 腹へった」

「空腹と俺 どこへ行こう 空腹と俺 どこまででも」

などの歌詞が織り込まれているが「40年来の友人で、8ミリで映画を撮っていた時に主演だった、甲本ヒロト君に頼んだ。40年前、腹を空かしてラーメン屋さんでバイトしていた2人を思って書いた曲が、冒頭で流れますと、心震える」と語った。

舞台あいさつの最後には「テレ東の深夜番組が映画になって、主役やっているヤツ監督になったんだよ、という試み。色眼鏡かけて見られがちなので、意外と面白いじゃないかと広げて欲しい」と、観客に改めて熱い思いを訴えた。国際映画祭のため、英語の同時通訳が入り、海外メディアも駆けつけており「通訳さんも英訳してくださったので、ぜひ(海外に)買って欲しい。フランスで、まだやれていないので」と、エッフェル塔をはじめパリで撮影を行った舞台の1つ、フランスでの公開を熱望した。【村上幸将】

情報提供元: 日刊スポーツ_芸能
記事名:「 松重豊「劇映画 孤独のグルメ」日本プレミアで観客笑い「感無量」主題歌甲本ヒロトに感謝