東京国際映画祭Nippon Cinema Now部門で行われた、入江悠監督の特集上映「SR サイタマノラッパー」舞台あいさつで笑みを浮かべる、みひろ(撮影・村上幸将)

みひろ(42)が4日、都内で開催中の東京国際映画祭Nippon Cinema Now部門で行われた、入江悠監督(44)の特集上映「SR サイタマノラッパー」舞台あいさつに登壇した。劇中で、同監督が自身を当て書きしたセクシー女優の小暮千夏を演じたが、撮影した07年当時はセクシー女優として現役で「偏見があって…地元の人に頑張っていると言いたい気持ちが(演技に)乗っかっていた」と振り返った。

質疑応答で観客の女性から、みひろが演じた千夏と駒木根隆介(43)が演じたラッパーIKKUが別れ、千夏が1人になる前に「2度と帰ってこない」と言ったシーンについて質問が出た。みひろは10年にセクシー女優を引退したが、撮影した07年当時は現役で「まだ現役で、これから芸能の世界で頑張って行くぞ、という気持ちがある中で、地元に帰ると偏見と言いますか、友達伝いに、何やっているんだというのを聞いて…悔しい思いをしていたので」と当時を振り返った。

その上で「『2度と帰ってこない』という言葉は、すごく私自身とリンクしている言葉で。そういうこと(偏見を持った発言)を言う地元の人に、すごい頑張っているなと思わせたくて、感情は乗っかっていたと思う」と振り返った。入江監督は、みひろの起用理由を聞かれ「Vシネでご一緒して、すばらしいなと思ってお願いしようと」と説明した。

みひろには、別の観客から、17年にテレビ東京系で放送されたドラマ版「-~マイクの細道~」最終回に出演した際の思いを問う質問が出た。みひろは15年5月に俳優の下川真矢(44)と結婚しており「その時は、結婚していて。そういうお仕事をしていたけれど、自分でも結婚できると想像していなかったので」と当時を振り返った。その上で「『戻ってこないぞ』と頑張ってきて…報われたと言いますが、諦めずに頑張って良かったなと言う気持ちがあのシーンに乗った。あの時、幸せ満喫でしたけど…」と振り返った。

ただ、下川とは19年に離婚しており「あの後、さよならして…人生、いろいろあるなと今は感じています」と振り返った。

「SR サイタマノラッパー」は、09年に封切られ、入江監督の存在を世に大きく知らしめ、10年の第23回東京国際映画祭でも上映された。同監督は「07年に撮影し、17年…劇場で上映していただけるのは、うれしい。この映画が評価されなかったら監督を辞めようと思った。1シーン、1カットで撮る撮影は決めていた」と振り返った。そして「日本映画史に残るくらい、舞台あいさつやっている。多分、1000回、超えていると思う」と断言した。

MC TOM役の水澤紳吾(48)は「近いですね。劇場に行って、勝手に出口あいさつしたのを入れたら、超えている。全部、自腹」と笑った。そして、舞台あいさつの最後に、檀上でラップを披露した。

◆「SR サイタマノラッパー」 レコード屋もライブハウスもない田舎町から世界を目指すニートラッパーIKKU(駒木根隆介)はバイトや農作業に忙しい仲間たちと曲作りに励んでいた。しかしある日、セクシー女優になった同級生の小暮千夏(みひろ)が故郷に戻り、彼女をめぐって次第にラッパーたちの夢がバラバラになっていく。

情報提供元: 日刊スポーツ_芸能
記事名:「 みひろ、セクシー女優役演じた映画の撮影当時は現役「偏見あって…頑張っていると言いたかった」