杉良太郎「芸能活動60年・福祉活動65年 感謝の宴」あいさつ「これからも覚悟を持って生きていく」
杉良太郎(80)が30日、都内で「芸能活動60年・福祉活動65年 感謝の宴」を行った。
杉は宴の最後のあいさつで思いを語った。
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本日は大変貴重な時間をいただきまして、遠いところからも私のお祝いに駆けつけていただいたことを感謝いたしております。
デビューをしました時に、新聞記者の方から「何が難しいですか?」という質問で「人間関係です」。当時、デビューをした新人がそういった答えをすることはなかったようですが、私にとってはいまだに人間関係が難しいんです。私は難しい人間です。
私は御曹司でもありませんので、自分で自分の芸を磨く。そして皆さんに喜んでいただく。平たく言いますと、私の家は貧乏でしたから、親に楽をさせてあげたいということで、自分は働いて給料袋を切らないで、お母さんに渡すんだということをずっと考えて生きてきました。そのためには苦労することが自分の栄養になり、自分のためになるんだ。苦労を買って出るんだという人生を送りました。御曹司でもない。ボウフラのように湧いて出てきた役者は、なかなか生きていくのは大変でした。
そのためには自分が体を張って、何でも自分で受けて、プロダクションがあっても誰1人マネジャーも誰も代わってくれる人はいませんでした。全部自分でやったんです。
そして日本一のギャラを取るようになりました。そこで、人生これでいいのかなとまた難しく考えるようになった。私の生きる道は芸道だけではない。
人のために1つでも役に立ちたいんだという気持ちがずっとありましたから、親に言われたわけでもなく、中学3年生で刑務所で歌を歌ったのが最初なんです。
80歳になって、絶対にやれないことですが、1つ大きな思いを持っています。それは国連という機関がありながら、なぜ国の首脳は戦争を起こすのか、なぜ人間は殺し合うのか。戦争を止めなければ明日はないと思います。
なんで人は立ち上がらないのか、なぜ自分ごとのように考えられないのか。人ごとなのか。80歳になっても90歳になっても、生きている限りは叫び続けていきたいと思っています。
覚悟を持って、今後も杉良太郎は生きていきます。これからも歩み続けます。走り続けます。皆さまのご支援、ご協力、ご指導をよろしくお願いをいたします。