退団会見を行う礼真琴(撮影・石井愛子)

来年8月10日付での退団を発表した星組トップ礼真琴が24日、大阪市内で退団会見を開いた。

白のスーツにインナーで、金びょうぶ前に登壇した礼は、神妙な面持ちで第一声。「音楽学校から18年、星組生となって16年、ずっと星組で過ごしてきて、先輩方からたくさんの言葉、姿勢を学び、応援してくれる皆さま、熱く過ごして参りました」と口にした。

退団への決意は「卒業させていただくと決意した瞬間、実感はなく。主演させていただいてから卒業はつねに頭にありました」と吐露。

ただ、お披露目公演の最中に「コロナ禍になってしまい、1度公演がとまり。

今やっとお客様とふれあえる状況になったときに、1100周年をまっとうしてから卒業したいという思いが強まってきました」。

星組メンバーには21日に伝えたといい、相手娘役の舞空瞳には「(現公演の)お稽古が始まってすぐ、ぐらいに伝えました」とし、舞空自身が退団公演中であることから「別々(の退団)になったけれど、2人で決めたゴールがこれでよかったんだと思いました」と話した。

礼は09年初舞台の95期、首席入団。歌、芝居、ダンスと3拍子が高いレベルでそろい、下級生時代から注目を集めた。

19年10月に星組トップに就き、相手娘役に舞空瞳を迎えた。22日に舞空の退団公演「記憶にございません!」「Tiara Azul -Destino-」の宝塚大劇場千秋楽を迎え、同日に、舞空を本拠地から送り出していた。

前花組トップ柚香光、前月組トップ月城かなと、次期雪組トップに決まっている朝美絢と、ここまでトップ4人輩出の95期でも、最初にトップに就任。19年10月の就任から退任まで在位は約5年10カ月、本拠地9作で退く。

退団公演は来年4月19日に兵庫・宝塚大劇場で開幕する「阿修羅城の瞳」「エスペラント!」公演。芝居は、劇団☆新感線と宝塚との初コラボレーションの話題作。同東京公演千秋楽をもって退団する。

礼の退団で、昨夏の110周年会見時にトップだった柚香(前花組トップ)、月城(前月組トップ)、退団公演中の雪組トップ彩風咲奈、9月2日に退団を発表した宙組トップ芹香斗亜とも、全5組トップが退くことになる。

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◆礼真琴(れい・まこと)12月2日、東京都生まれ。09年、95期首席入団。星組配属。当初から歌、ダンス、芝居ともに秀で、14年全国ツアー「風と共に去りぬ」でヒロインも。19年10月、11年目で星組トップにスピード就任。同末「ロックオペラ モーツァルト」でトップ初主演。21年には、新人公演で主演した「ロミオとジュリエット」でも主演。海外ミュージカルや大作の主演も多く、昨年は「1789-バスティーユの恋人たち-」に主演し、閉幕後に休養期間を設けた。復帰作となった今年の正月公演「RRR×TAKA“R”AZUKA~√Bheem~」では、暁千星と超高速ダンスを披露し、話題となった。身長170センチ。愛称「まこっつあん」「こと」「こっちゃん」。

情報提供元: 日刊スポーツ_芸能
記事名:「 【宝塚】来夏退団星組トップ礼真琴「110周年まっとうして卒業したいと」昨夏110周年会見トップ全員退任へ