NHKの稲葉稲葉延雄会長(2023年1月撮影)

NHKは18日、都内の同局で定例会見を行った。

8月に起きた、ラジオ国際放送などの中国語ニュースで中国籍の外部スタッフが、沖縄県・尖閣諸島を「中国の領土」などと原稿にはない発言をした問題に関し、稲葉延雄会長があらためて謝罪した。

NHKは9月10日に行った会見で問題を謝罪し、稲葉会長ら幹部の役員報酬1カ月分の50%を自主返納、傍田賢治理事が本人の申し出から10日付で辞任、関連するNHKグローバルメディアサービスの社長やNHK国際放送局長らの減給などの処分を発表していた。

稲葉会長はこの日の会見でも「ざんきに堪えない思いです。NHKグループ全体で総力戦の体制を構築していかないといけない決意をあらためて持ちました。新たに自主自立の体制を作り上げ、信頼を取り戻したい。それが会長の私の使命だと考えております。NHKグループで働く全ての役職員にこの考え方を伝えて隅々まで浸透させていきたい」などと語った。

問題を受け、当該中国籍スタッフとは契約解除、信用毀損(きそん)などの損書賠償を求める訴訟も提起しており、刑事告訴についてもさまざまな観点から検討を進めている。同スタッフはすでに帰国したとみられれるといい、現在もメールの送付やNHK外で働いていた勤務先関係者を通じての接触などを試みているという。

NHKによると、外部スタッフは48歳の男性で2002年にNHKと業務委託を結んでいた。8月19日の生放送で、靖国神社で落書きが見つかったニュースを読み上げた後、尖閣諸島を「中国の領土」と発言した他、英語で「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな。彼女らは戦時の性奴隷だった。731部隊を忘れるな」などと述べた。

情報提供元: 日刊スポーツ_芸能
記事名:「 NHK稲葉会長「ざんきに堪えない思い」国際放送での尖閣諸島めぐる発言などあらためて謝罪