初主演舞台「私たち…」の初日を迎えた本間日陽

元NGT48で女優の本間日陽(24)が8月31日、東京・赤坂レッドシアターで上演する初主演舞台「私たち…」(9月8日まで)の初日を迎え、意気込みなどを語った。

演劇の稽古で田舎町の合宿所に集まった高校生たちのもとで起きる8年前の殺人事件をきっかけに、現代に集まった当時の生徒らが“あの日”を追憶する旅に出る推理戯曲。本間は殺人事件を起こしてしまう主人公の女子生徒役を演じる。

主演という初の大役も任され「自分の中で意識も変わって、毎日新鮮な気持ちで稽古をしていました」と語り、「変な気負い方はしたくないなと思っていましたけど、本番のステージに立ったらやっぱりこれまでとは違う気持ちになりましたね。ここで笑ってもらえるんだとか、ここで心が動いているなということを感じられたので、また作品の世界観を磨き上げつつ、1公演1公演を特別なものにしていきたいなと思います」と初回公演を振り返った。

殺人を犯してしまうシーンには苦戦したという。「過去にトラウマを持っている女の子で、心の葛藤だったり、追ってきた傷を丁寧に演じたいと思っています。自分でも演じていて、今までで一番わからない時間が長かったので…。これで合っているのか悩んだ日々もありますし、もっと良くなるんじゃないかと毎日思いながら過ごしています」。

推理戯曲とうたうだけに観客側にも考える要素がある。「本当は何が起こっていたのかをひもといていく物語ですし、受け取り方もみなさんそれぞれで全然違うと思います。見た後にあらためて考えて頂きたいなと思いますし、何度も見ていただいて、この時のこのシーンがつながっているんだとか、答え合わせしてほしいなと思います」と呼びかけた。

女子高生役ということもあり、制服姿も披露している。「制服には自信があります」と笑顔をみせつつ「最近、実年齢を言うと驚かれることが多くて。『20歳くらいかと思った』と言われたり。卒業して若く見られることが多いですね。制服ももう着ることがないと思っていたのでうれしいです。15歳の頃からお仕事でも着続けていたので今回も渡されてもまだまだ違和感なく着られました(笑い)。みなさんもかつて過ごした青春時代をどこかに重ね合わせながら見ていただければと思います」。

今春にNGT48を卒業し、女優としての1歩を踏み出した。卒業直後から地上波ドラマなどにコンスタントに出演しており、その滑り出しは上々に見える。本間も「まだまだ思い描いている姿には到底追いつかないですけど、各現場ごとに学べるものがありますし、いい時間を過ごせているなと思います」と充実感をにじませた。アイドル時代の夏はフェスなどに出演する日々を過ごしていたが、今年はなし。そうした時間に「卒業を実感した」と語る。「みんなが頑張っている姿も感じているし、私も顔向けできるような活躍を見せたいと思っています」。

フェス出演はなかったが、今回の稽古やその他の仕事にと今年も忙しい夏となった。「友達とプールとか行けるかなと思って水着を買ってみたんですけど、行けませんでした」と笑いつつ「今回の主演がターニングポイントのひとつになったらいいなと思っていますし、これからも考えることを止めずに成長できたらいいなと思います。芸能生活も10年目になりましたし、これからもお仕事に全力投球して頑張っていきたいですね」と力を込めた。【松尾幸之介】

情報提供元: 日刊スポーツ_芸能
記事名:「 元NGT48本間日陽初主演舞台開幕「一番わからない時間が長かった」殺人犯役に苦悩の推理戯曲