東京・渋谷にあるNHK放送センター(2014年2月撮影)

NHKは22日、19日のラジオ国際放送で中国籍外部スタッフが不適切発言を起こった件について、同スタッフとの契約を21日付で解除したことを発表した。業務委託契約を結んでいたスタッフだったといい、NHKの関連団体を通じて本人に厳重に抗議の上、契約を解除。今後、損害賠償請求も行い、刑事告訴の検討も含め「厳正に対処していく」という。

問題の発言は8月19日のNHKの短波ラジオと衛星ラジオの国際放送、ラジオ第2放送(13時1分から113時15分)の中国語ニュース番組の中で行われた。同スタッフが原稿にはない、日本政府の公式見解とは異なる内容として「釣魚島と付属の島は古来から中国の領土です。NHKの歴史修正主義とプロフェッショナルではない業務に抗議します」(中国語)、「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな。彼女らは戦時の性奴隷だった。731部隊を忘れるな」(英語)と発言していた。

NHKは再発防止策として、ラジオ国際放送の中国語ニュースについて20日から事前収録で放送、ほかの言語についても今月中に事前収録に切り替えるとした。また、必要に応じて、AI音声の導入も検討するという。NHKは「今後、副会長をトップとする検討体制を作り、短期的な対応だけでなく、管理体制の強化等、中期的な再発防止策を策定し、国際放送に関するガバナンスの強化を行い、信頼回復に努めます」とした。

情報提供元: 日刊スポーツ_芸能
記事名:「 NHKが中国籍スタッフを契約解除「釣魚島は中国領土」「慰安婦を忘れるな」ラジオで不適切発言