種目別ゆか決勝で演技するルーマニアのアナ・バルボス(ロイター)

パリオリンピック(五輪)で5日に行われた体操女子種目別ゆか決勝で、一度は銅メダルとなったルーマニアのアナ・バルボス(18)が、5位の選手の採点見直しによって急転直下で4位に繰り下がったことを受け、ルーマニアのチョラク首相が6日、閉会式のボイコットを表明した。

銅メダル獲得に歓喜したバルボスだが、直後に5位だった米国のジョーダン・チャイルズのコーチ陣が得点を巡って審判に異議を申し立てた結果、チャイルズの得点が0・1ポイント上がり、バルボスを抜いて3位に浮上。表彰台の最後の1席を獲得することとなり、バルボスは4位に転落してメダル獲得は夢に終わった。

これに対し、チョラク首相は「体操競技でスキャンダルな状況が起こり、選手たちがまったく不名誉な扱いを受けたため、パリ五輪の閉会式には出席しないことに決めた」とフェイスブックに投稿。「異議申し立てを理由に、誠実に努力して獲得したメダルを取り消すことは、絶対に受け入れられない!」とつづって抗議の意を示した。

同首相は、バルボズと5位に終わった同国のサブリナ・マネカボイネアを五輪のメダリストとして賞金も含めて表彰すると述べている。

得点が変わったことで、チャイルズは種目別で初のメダルを獲得。五輪体操で史上初の黒人選手が表彰台を独占する快挙となった。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)

情報提供元: 日刊スポーツ_芸能
記事名:「 ルーマニア首相が五輪閉会式ボイコット?体操競技の採点見直しに抗議「不名誉な扱いを受けた」