日本テレビ本社(2016年3月撮影)

日本テレビは29日、都内の同局で定例社長会見を行った。

昨年10月期の日本テレビ系ドラマ「セクシー田中さん」の原作者で漫画家芦原妃名子さんの訃報を受けた「日本テレビドラマ制作における指針」を22日に発表しており、石澤顕社長は会見で芦原さんや遺族に対しあらためて「心より哀悼の意を表すと共にご遺族のみなさまにはお悔やみを申しあげます。私たちはこれを忘れるわけにはいかないと思っています」と謝罪。芦原さんに対しては「リスペクトの念を持って接しておりましたし、何度も打ち合わせをしておりました」といい「(原作出版社の)小学館さんの報告書で、こうしたやりとりが負担を感じさせていたとありました。ミスコミュニケーションが生じていたこと、改めて心が痛みますし、申し訳なく感じております」と話した。

今回発表した指針には、4つの原則「ドラマ制作の適正なプロセスを再構築」「より安全・安心な制作体制を構築」「SNSの適切な運用と対策」「ドラマ制作に携わる人材育成を積極的に行」をはじめ、SNSの適切な運用と対策について「日本テレビソーシャルメディアポリシー」の要点を社外含むドラマ関係者に周知徹底し、社内外から相談可能な窓口を設置することなどを盛り込んだ。

また、トラブルに即時に対応するために、コンプライアンス推進室を中心にした「SNS危機対応チーム」を組成。その上で、そうした事態が生じた際には「SNS等による誹謗(ひぼう)中傷からの出演者・関係者保護の手引き」に基づき、専門医や弁護士らの協力を得ながら速やかな事態の把握と収束をはかるとした。

石澤社長は「これまでのドラマ制作プロセスの見直し、検討を行いました。多岐にわたり、細部にわたる議論を重ねてきたことで、先週この指針を公表するに至りました。この指針を原則と掲げまして、適正なドラマプロセスを構築し、実践していきたいと思います」と語った。

また、小学館との現在の関係については「いい企画については(協働の道も)開かれていると思っています。共にやろうとなった時にはすぐに話に入ることもできるかと思いますし、これ以外でもいろいろな形で小学館さんとは作家さん、担当編集者ごとに向き合って、よりいいものを作る努力を並行して行っています」とした。

情報提供元: 日刊スポーツ_芸能
記事名:「 「日本テレビドラマ制作における指針」発表を受け「適正なプロセスを構築し、実践していきたい」