石丸伸二氏(2024年7月7日撮影)

法大文学部日本文学科教授の尾谷昌則氏が27日、ユーチューブチャンネル「ReHacQ-リハック-」に登場。7日の都知事選で約165万票を獲得して2位に入った前広島安芸高田市長の石丸伸二氏(41)の「石丸構文」を分析した。

今回は「【石丸伸二vsマスコミ】山崎怜奈は何を語ったのか?全文解析【本気の国語講座】」と題された約28分の動画に登場。石丸氏は7日放送のフジテレビ系都知事選選挙特番「Mr.サンデー“七夕決戦”都知事選SP」(日曜午後9時)で元乃木坂46山崎怜奈(27)で激しいやりとりを繰り広げていた。

山崎は石丸氏に「国政の規模でしかできないことが、都政で実現したいっていうふうに打ち出している公約の中にもあったのかなっていうふうな声も私は受けたんですけど、この声に関してはどうお考えですか?」と投げかけている。尾谷氏は最後の一文「この声に関してはどうお考えですか?」に着目した。「これはもう本当に初歩的なレトリックというか。言語学では『一般化して述べる』っていうのがあるんですけど」と切り出した。

コンビニのレジ袋を例に出し「当店ではレジ袋の有料化にご協力いただいております」と説明することで、「レジを打っている人がお客さんに対し個人から直接お願いしているのではなくて、お店全体がお客さま全体にお願いしている」というニュアンスを付加しているという。「人のパワーバランスを飛び越えてですね、みんなやってますよっていう効果を生み出して。日本人はこれに弱いんですよね」と解説した。

尾谷氏は山崎の最後の一文について「1つは自信のなさですよね」と指摘。「これがもう田原総一朗とか、そういう人だったらまた違った聞き方を…『あなたそこ答えてない!』って」と例えた。

さらに「ただ大人のコミュニケーションとして、やっぱり自分の責任で言わなきゃいけない時っていうのはいっぱいありますので。こういったレトリックを使っていい場合と、このようなガチガチの対談のような対話型の会話ですので。あまり国民の声とか、第三者を介入させるっていうのは、よろしくない論法かと思いますね」と推察した。

山崎は番組後半部分で「国政の規模でしかできないことが、都政で実現したいっていうふうに打ち出している公約の中にもあったのかなっていうふうな声も私は受けたんですけど、この声に関してはどうお考えですか?」と質問。石丸氏は「見方が違うんじゃないでしょうか。国政レベルでやる国防とか外交、それは都の範疇(はんちゅう)に入りません。でも私があの中でうたったものは、すべて東京都として関与できるものに限定している」と説明した。

情報提供元: 日刊スポーツ_芸能
記事名:「 「石丸構文」過激化させた山崎怜奈の質問「初歩的なレトリック…よろしくない論法」法大教授指摘