「ハイティーン・ブギ」を熱唱する近藤真彦(撮影・たえ見朱実)

歌手近藤真彦が60歳の誕生日の19日、東京・九段の日本武道館で「Thank you veryマッチ60th Anniversary 2024.7.19」を開いた。超満員1万人のファンを前に「ハイティーン・ブギ」「スニーカーぶる~す」「ブルージーンズメモリー」「愚か者」「ギンギラギンにさりげなく」など、アンコールを含め全28曲を熱唱した。

還暦マッチは「ギンギラギン-」の歌詞通りの“赤い革ジャン”にブルージーンズでステージに登場。サングラスを外して投げ捨て、無言のまま2階席最前列のファンの前まで行き武道館を半周。ステージ中央の覆いをつかんで投げ捨てると、ホンダのバイク、CBX400Fが登場。主演した1982年(昭57)の映画「ハイティーン・ブギ」で乗ったマシンに会場がどよめく中「ハイティーン・ブギ」でスタートした。

近藤は「OK、武道館! ようこそ、マッチ感激!」と叫んだ。

近藤は1年前の7月19日から、ここまで北海道から沖縄まで日本全国59カ所でコンサートを続けてきた。年と同じ60公演目に「本当にありがとう。どこに行っても満員で、調子に乗ってます。初心に戻るべく、この歌を歌います」と80年のデビュー曲「スニーカーぶる~す」を歌った。

60歳の誕生日当日に9年ぶりの武道館公演。近藤は「幸せすぎて、応援してくれたファン、周囲の方に感謝しかありません。昨日まではなんともなかったけど、今朝起きて奥さんと息子に『パパ還暦だから』って言われてズシンと来た。僕が子供の頃の還暦って、すごいおじいちゃんだったけど、こんなおじいちゃいないよ」と笑った。

デビューの時は16歳。「ずっとアイドルをやっていけるのかと思っていたけど、60歳にして超満員の武道館でコンサートをできるなんて。僕と武道館は同い年、1964年、東京五輪の年の生まれ。武道館も還暦なんです。アスリート、アーティストの汗、涙、音が壁、床、屋根に染みついている」と会場を見回した。

後半から、近藤はドン小西デザインの赤いスーツにお色直し。盟友の野村義男(59)が登場して「おめでとう」と祝福して、ギター演奏で華を添えた。「アンダルシアに憧れて」「夕焼けの歌」では、バイオリニスト葉加瀬太郎(56)が伴奏して大きな拍手を浴びた。

近藤は「この歳になると、憧れの人誰かなと考えるんです。そして、伊集院静さんの名前を挙げるんです」と昨年11月に73歳で亡くなった作家のことを振り返った。「伊集院さんにはデビューの頃からお世話になっていた。伊集院さんと言えば『大人の流儀』。曲にしていいですかと聞いて、許してもらいました」と、伊集院さんが作詞した「大人の流儀」と「愚か者」を歌い上げた。

最後の「Baby Rose」を歌ってステージを去ると、1万人のファンは「真彦~」コール。アンコールで登場した近藤はピンクの衣装で「ギンギラギンにさりげなく」から3曲を熱唱。「本当にっ、どうもありがとう!」と会場中にあいさつしてステージから去った。【小谷野俊哉】

情報提供元: 日刊スポーツ_芸能
記事名:「 マッチ還暦!近藤真彦60歳誕生日に武道館ライブ “赤い革ジャン”「マッチ感激!」