解任されたハリルホジッチ監督(写真は2015年11月19日撮影)


 日本サッカー協会の田嶋幸三会長(60)は、4月9日午後4時から記者会見を行い、サッカー日本代表のヴァヒド・ハリルホジッチ監督(65)を解任したと発表した。後任には、日本サッカー協会の技術委員会 委員長の西野朗氏(63)を新監督とすることを決めたと発表した。


 以下、記者会見全文(記者との質疑応答部分は除く)。


 田嶋幸三会長「このたび、公益財団法人日本サッカー協会は、4月7日付でヴァヒド・ハリルホジッチ監督との契約を解除いたしました。ハリルホジッチ監督には、前人のアギーレ監督の契約解除の後、非常に短い時間で、チーム作り、そして見事にワールドカップ予選を突破するということを実行してくれました。


 皆さんも御存知のように、彼は非常に真面目な性格で、サッカーに熱い情熱を持ち、誰よりもサッカーを愛し、多くの時間をサッカーに割き、そして、ピッチの上ではその熱い気持ちを選手たちにぶつけてくれました。「デュエル」という言葉、まさに、日本のサッカー階に必要だった言葉を彼が植え付けてくれたと思っています。


 しかしながら、ワールドカップ出場権の後、さまざまな試合を行い、そして最終的には、おとといの契約解除という結果になってしまいました。試合の勝った負けただけで監督を更迭する。その他で決めているわけではありません。皆さんのご意見があったから、それで決めているだけでもありません。選手やさまざまな方の意見はもちろん聞きましたが、それで決めるわけではありません。ただマリ戦、ウクライナ戦、この試合の期間、後において、選手とのコミュニケーションや信頼関係が多少薄れてきたということ。



 そして、いままでの様々なことを総合的に評価して、この結論に達しました。私は、1%でも2%でもワールドカップで勝つ可能性を追い求めていきたいというふうに考えています。そのために、この結論に達しました。


 新しい監督には内部からの昇格しかないと考えました。これは、ワールドカップまで、たった2ヶ月であるということを考え、内部で一番、このチームを見てきた方。西野(朗)氏を監督と決定しまた。西野氏については、みなさんに説明するまでもありませんが、アトランタオリンピック、柏レイソル、ガンバ大阪、そしてACLでの戦い。さまざまな国際経験も積んできてらっしゃいます。大会までたった2ヶ月という期間でありますが、現在西野監督は、スタッフを編成中であります。今週の木曜日に全てのスタッフの編成、さまざまなスケジュールの決定を経て、みなさんに、また、この場で記者会見をしたいというふうに考えております。


 これから、新しい態勢に移行するわけですが、我々サッカー協会は、スムーズに新体制をスタートすることに全力を尽くします。いま、我々がやらなければいけないことは、日本サッカー界が結束し、監督、選手、コーチ陣、スタッフ、関わる全ての人々を全力でサポートすることだと思っております。


 そして、ワールドカップという檜舞台で、彼らが120%の力が発揮できるように準備していくことです。いまこそ、これまで日本サッカー界が蓄積してきた叡智を結集して、サポートしていくべきだと考えています。スカウティング、コンディショニング、メディカル、時間はありませんが、こういうときに私は日本人は力を発揮できるものと信じています。


 多くのサポーターやファンの皆さまにはご心配をおかけしています。そして、サッカーファミリーの皆さん、スポンサー、パートナーのみなさん、そして、日本代表を支えている報道陣の皆さん、そして、国民の皆さん、多くの皆さんの熱い期待に添えるように私たちは、全面的なサポートを惜しみません。みなさんとともに、ロシアのワールドカップに望むチームを支えていきます。引き続き、熱い応援をお願い致します。ありがとうございます」


 




情報提供元: News Lounge