舞台「しゃばけ」制作発表会見が開催!


 ミュージカル『しゃばけ』(演出・音楽:浅井さやか)制作発表会見が27日、東京・池袋のサンシャイン劇場で開かれ一太郎(若だんな)役・植田圭輔、佐助(犬神) 役・滝川英治、仁吉(白沢) 役・中村誠治郎、屏風のぞき 役・藤原祐規、栄吉役・逢沢優、鈴彦姫役・大平峻也、守狐役・福井将太、日限の親分役・川下大洋が登壇した。


 作家・畠中恵氏のファンタジー時代小説シリーズが原作でその第1弾は日本ファンタジーノベル大賞の優秀賞となった作品。2007、08年にはテレビドラマ化、13年には舞台化された人気作が、ミュージカル化となる。


 江戸時代が舞台。主人公は江戸の大店長崎屋の一人息子で、“若だんな”と呼ばれている一太郎ぼっちゃま。しかし若だんなはめっぽう体が弱いため、小さいころから両親から甘やかされて育っている。そんな若だんなを守るのが長崎屋の手代である仁吉と佐吉なのだが、実はこの2人、日ごろは人間の形をしているが白沢、犬神という妖(あやかし)。若だんなの祖母は齢三千年の皮衣という大妖のため、若だんなは妖を目に見ることができるため、古い屏風の付喪神・屏風のぞきなど周りに妖も集まってくる。そんな若だんなは頭の回転がすこぶる良く、江戸の町で起きた数々の難事件を解決していく物語となっている。


 劇場内で会見が行われ、ギャラリーが見守るなかでの会見に。それぞれに役についての印象などを語った。


 ○植田圭輔


 植田「先ほどまで、原作を読ませて頂いてました。一太郎は生きている人生の中で病気で弱っている時の時間が長い。僕はどちらかというと健康系チビなので、あまりイメージと違うかなと思われるかもしれないんですけど、もともとか弱い役を昔からやらせていただいたことが多かったんです。私ごとですけど、今年活動10年目ということで、原点に戻ったような気持ちで作品づくり、役作りをやらせて頂ければと。それと、近くにいる仁吉と佐助が僕のデビューのころからお世話になっているんです……」


 中村「デビューもこの劇場だったね(笑)」


 植田「(中村が)なんかふてくされてませんか?」


 中村「仕事中だぞ(笑)。ここで素を出すと思うか?最近、ずっと一緒にいるので変な感じがするんですけど(苦笑)」


 植田「年下ではありますけど、僕が面倒を見ることになるのかなって。お世話係を頑張りたいと思います(笑)」


 ○滝川英治


 滝川「あまり役づくりいらないんじゃないかなと正直思っています(笑)。普段から植田圭輔に愛をそそいでおるものですから、まあ、そうですね、いままでもごちそうしているんです」


 植田「全然おごられてない!」


 滝川「いやー、毎日ATMでお金をおろしてから、けいこ場に行こうかなと思っています。それぐらいみんなで楽しくやれたらいいなと思っています」


 ○中村誠治郎


 「役の紹介を見た時に、顔がとても切れ長で、整った顔というのでなるほどと思っていたんです。そうしたら圭輔が、『役作り大変だな』って言ってきたんです。ちょっと待て、俺、結構イケメンの部類に入るぞと。なので役作りはばっちり……おい、圭輔そんなきょとんとするなよ(苦笑)。まあ、格好いい顔になってきたので、あとはメイクさんの力を借りて。さっき圭輔が普段お世話しているように言っていましたけど、僕が遊んであげてるんですよ!本当にお前(圭輔)ダメだぞ(笑)。10年前ぐらいはこんなに小さくて、可愛い子だった圭輔が立派に成長していて、普段の役とリンクするところがあると思うので、支えていきたい。頑張れよ!ミュージカルなのでみんなで力を合わせて少しでもいい作品になるように」


 ○藤原祐規


 「屏風のぞきってどんな妖怪だと思ってウィキペディアで調べたら、『屏風を上からのぞく、過去最大では7メートルある屏風からのぞいていた』としか書いてなくて、だからよく分かんないです(苦笑)。でも、植ちゃんと仲良しな関係を作っていければ。あと心配なのは、スタッフさんに作品のことを尋ねた時に、『佐助に殴られます』といわれたので、僕が英治さんに“殺されないよう”にしたいです(笑)」


 ○逢沢優


 「共演が初めての方ばかりなので緊張しています。一太郎の長崎屋の近くに住んでいるお菓子屋で、跡継ぎなんですが、お菓子づくりが苦手で、あんこづくりが苦手でクソまずいという設定です。そこで、僕もあんこづくりをしてみたんです。現在、この社会でいろんな便利なものがあるなかで作ったにもかかわらず、おいしくできなかったんです。当時の商人の人たちは朝3時から起きて火を起こして支度を初めてということをしていて、どういう気持ちであんこを作ったり、跡取りというプレッシャーやいろんな人に会って成長していく栄吉を演じられればと思っています」


 ○大平峻也


 「この役に決まったよと言われて、すぐにどんな役なのか調べたんです。そうしたら『これ女の人じゃない?』と思って……。僕は普段、可愛らしい男の子の役が多いんですが、ついに性別の壁を超えるのかと思って(笑)。ドラマでは早乙女太一さんがやられていたので、立ち居振る舞いから勉強していかないとと思っています。素敵な作品と、素敵な先輩方に囲まれて、全力で1月にみなさまに素敵な作品をお届けできるように精進していきたいと思っていますのでよろしくお願いします!」


 ○福井将太


 「全編通じて妖を演じるのは初めてです。自分もおいなりさんを作ったことがないので作ってみて、気持ちを感じてみたいと思います」


 ○川下大洋


 川下「この中では、初対面の人ばかりで……」


 藤原「いや、僕はよく会ってるじゃないですか(笑)!共演してるじゃないですか(笑)」


 川下「(苦笑)。岡っ引きの役なので、正義の味方でエゴ丸出しのような人で、普段の自分のままで良さそうなので、いまから気を緩めています(笑)」


 また、会見では本作プロデューサーからいまだ発表されていない小鬼・鳴家(やなり)役がどうなるのかアナウンス。こちらは10人、20人単位での起用を考えているそうで、一番下では3歳ぐらいを想定しているのだとか。これを聞いて、一同「えー!」と驚きつつ、藤原は「急にけいこ中に泣き出したりとかするかな」とつぶやくと、中村はちょっと強面な滝川を見ながら「英治さんをとにかく近づけないことかな。その子たちの休みのときは圭輔を代役にして(笑)」と、冗談をとばし、植田は「なんでやねん!」と、ツッコミも。


 さらに鳴家は事務所に所属している子どもからオーディションになるようだが、プロデューサーによると、一部は一般からの募集の構想もあるようで、どうなるのかは今後発表するとのこと。これに、滝川は「俺の姪っ子小学1年生なんだけど、ありなの?一瞬通るだけの役とかで」と、興味津々で、中村も食いついていた。


 最後に植田から、「いろんなことが発表されて、ますます楽しみになってきました。この景色を来年から見られるんだろうなと思うといい作品になるんだろうなと思いますし、自分自身の糧にもなる作品になると感じています。みなさんの心に届く作品をと思っています」と、意気込みをスピーチすると、滝川が「よくできたね~」と、植田の肩に手を回しポンポンして植田は「触るな!」とはにかみつつ、和気あいあいといった感じで会見は終了となった。


 ミュージカル『しゃばけ』は2017年1月19~29日まで紀伊國屋サザンシアターにて上演!


 ※記事内画像は(C)2001 畠中恵/新潮社 (C)2017 CLIE



情報提供元: News Lounge