大沢在昌氏が攻殻機動隊のファンであることを明かした


 『サイバー攻撃を目撃せよ!秋葉原 0305』が5日、東京・ベルサール秋葉原で開かれ人気アニメ『攻殻機動隊』を手がけたことで知られるアニメ制作会社「Production I.G」の石川光久代表取締役社長(57)、『新宿鮫』シリーズや『影絵の騎士』などの名作で知られる作家・大沢在昌氏(59)、NISC 副センター長/内閣審議官 谷脇康彦氏が登壇した。


 コンピュータのシステム、インターネットなどを利用し、標的のコンピュータやネットワークに不正に侵入してデータの詐取や破壊、改ざんなどを行ったり、標的のシステムを機能不全に陥らせる「サイバー攻撃」。世界的な広がりを見せており、日本でも2014年には、1年間で1591件の個人情報漏えい事件が発生。昨年には日本年金機構もサイバー攻撃に遭い、125万件の大量の個人情報が流出するという事案も。日本の政府機関へも8秒間に1度のサイバー攻撃が行われているといい、自分自身がいつサイバー攻撃の被害に遭ってもおかしくない状況となりつつある。


 そんな状況を少しでも打破しようと、内閣サイバーセキュリティセンター(NISC(ニスク))が、攻殻機動隊製作委員会と NPO 日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA)とタイアップ。2016年2月1日から3月18日まで政府が定めているサイバーセキュリティ月間ということもあり、その啓発へ協力することに。


 谷脇氏は今回のコラボについて、「『攻殻機動隊』の世界観はサイバーセキュリティに非常に馴染んでいることと、若い方にサイバーの世界でもっと活躍してもらいたいと思い、コラボをさせて頂きました」と狙いを語り、サイバーセキュリティー人材獲得への窓口になればという思いも込めているという。


クラッキングの実演も


 今回、大沢氏は石川社長の呼びかけで急きょ登壇することになったそうだが、大沢氏は石川社長との関係について、「共通の知人がいまして、その方の紹介で知り合ったんです。私は実は攻殻機動隊が大好きなんです。とくに最初の映画版(『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』)が好きで、生涯ベスト1のアニメといつも言ってるくらいです。草薙素子ちゃんもかわいいし、バトーも格好いいし」と、“攻殻愛”を語ることに。ちなみに、谷脇氏も「タチコマが好きです」と、笑顔で話してくれる一幕も。


 『攻殻機動隊』のコラボについて、石川社長は「ハッカーってダークサイドに行ってしまうと恐ろしい存在です。そこでアニメの力というか映像の力でダークサイドに行かないように、啓蒙側に来てもらえるんじゃないかと思って」と、思いを語る。


 大沢氏は「攻殻機動隊の電脳空間というのが僕はすごくいいと思うんです。インターネットと言ってしまうと、日常にあふれているものでインパクトがない。電脳空間という別の世界のイメージを持たせることで、電脳空間の中にテロリストがいるとかで実際以上に存在する脅威が感じられる。脚色してもいいからアニメーションなどで、その存在を身近に感じてもらえるというのはいいのではないか」と、意見を寄せ、「攻殻機動隊を材料に用いてコラボしたのは賢いと思いますよ」と、コメントしていた。





石川光久氏


谷脇康彦氏


 


 

情報提供元: News Lounge