夏の風物詩といえば、“怪談”でございます。

かつては、この時期、至る所で稲川淳二さまのお姿を目にしたものでございます。しかし、コロナの影響もあるのか、稲川さまの姿を見る機会も減ってきたような気もいたします。

ポスト稲川、稲川さまに変わる新たな怪談の語り手が出てきているのかというと、そうでもないようでございます。

どうやら怪談のトレンドは、“怪談えほん”のようでございます。

去年11月からNHK Eテレで始まった『怖い絵本』という番組をご存知でございましょうか?

近年、大人からも注目され人気を集めている岩崎書店の“怪談えほん”シリーズの絵本をテレビ(映像)化した番組でございます。

人気の“怪談えほん”をのん様、コムアイ(水曜日のカンパネラ)様、鈴木福様など、注目の若手俳優が朗読、さらに短いホラードラマを通じて、視聴者のみなさまをヒンヤリ、ゾクゾクの世界に誘っております。

去年11月にシーズン1が放送され、今年3月にはシーズン2、そしてこの夏、シーズン3と続々公開!わずか10分で恐怖体験が楽しめるとSNSでも話題でございます。放送終了後もネットで配信されておりますので是非、ご体験頂ければと存じます。

さらに、オススメなのが、この番組の元となっている岩崎書店の“怪談えほん”シリーズでございます。“えほん”と聞くと、「子どもの読むものだろ」と思われる方、多いかと存じますが、騙されたと思って読んで頂きたいのでございます。大人でも、というよりむしろ、大人の方が楽しめる、怖がれる、そんな絵本シリーズなのでございます。

夢枕獏さま、恩田陸さま、宮部みゆきさま、京極夏彦さま、綾辻行人さま、有栖川有栖さま、などなど、人気作家のみなさまが、個性豊かな話題の画家やイラストレーターさまとタッグを組んで、身近に潜む恐ろしい話や不思議な話を書き下ろした絵本シリーズでございます。

こちらは、『怖い絵本』で、のん様が演じた「いるのいないの」(作:京極夏彦

絵:町田尚子 編:東 雅夫 出版社:岩崎書店)

こちらは、『怖い絵本』で、コムアイ(水曜日のカンパネラ)様が演じた「おろしてください」(作:有栖川有栖 絵:市川友章 編集:東雅夫 出版社:岩崎書店)

こちらは、なんと文章を個性派俳優の佐野史郎さまが担当した「まどのそと」(作:佐野史郎 絵:ハダ タカヒト 編集:東雅夫 出版社:岩崎書店)

他にもたくさんございます。「岩崎書店」、「怪談えほん」で検索してくださいませ。特設サイトもございます。
この機会に是非、大人の方々にも今話題の大人絵本の魅力をご体験頂ければと存じます。

(文:絵本トレンドライター N田N昌)

情報提供元: マガジンサミット
記事名:「 残暑は、怖い絵本でヒンヤリ! ポスト稲川淳二は・・・