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日本酒業界最大の団体で全国1,691の蔵元が所属する日本酒造組合中央会は、11月に全国の20歳~59歳の3,000人を対象とした「2020年の飲酒動向調査」を実施。「今年初めて日本酒を飲んだ」という女性が割合で男性を上回るなど、意外な結果が明らかになりました。
同調査によると、女性はコロナ禍において新しいことにチャレンジする人が多いようだとのこと。「今年初めて日本酒を飲んだ人」が女性は約6割に達し、男性を上回りました。
また、女性の20代、30代の7割以上が日本酒を選ぶ基準として「味わい」を挙げており、他のどの年代よりも「料理との相性」を選んでいることから、自分たち好みのスタイルで好きな日本酒を探していることが判明。また、20代女性はラベルデザインにも注目していることから、ビジュアルでのインパクトも選択要素になっているようです。
Q.日本酒を選ぶ基準を教えてください。(複数回答可)
全国的に見ると、オンライン飲み会をした人は13.3%とさほど多くなかった一方、オンライン飲み会を楽しいと感じた人はそのうちの73.3%に。新しい飲酒のスタイルであるオンライン飲み会は好意的に受け入れられていいるようです。
Q.オンライン飲み会は楽しいと感じましたか?
お酒のオンライン購入については、ビールに次いで日本酒を購入する人が多く、意外と日本酒離れしていないことがわかりました。それを証明するかのように、最大の日本酒需要期である年末年始に「日本酒を飲みたい」とする人は63.3%。若年層である20代も半数が年末年始に日本酒を飲みたがっていることがわかりました。
コロナ禍で今年は「帰省しない」という人が多いようですが、もし帰省できた時の楽しみは「家族・友人に会う」「郷土料理を食べる」に次いで「地酒を飲む」がランクイン。「温泉に入る」よりも上位となっており、地酒需要の高さを感じさせています。
Q.帰省した時の楽しみは何ですか?
さらに「熱燗を飲みたい」とする人が全体の半数以上おり、特に男性30代は58.4%が熱燗に興味を示しており、意外にも熟年層以上にミレニアル世代の彼らが熱燗を楽しんでいることが明らかに。年末年始や冬の寒い時期に熱燗で一杯……というシーンが多いようです。
同調査の結果を受けて、日本酒造組合中央会が運営する日本の酒情報館では女性・男性それぞれが好む日本酒を一度に飲み比べることができる試飲セット2種の販売を期間限定で実施。来年1月15日までの提供予定となっています。
※女性の好むタイプ:華やか・甘口・すっきり
※男性の好むタイプ:辛口・すっきり・キレ
※2杯(1杯30ml)で200円(税込)
日本酒造組合中央会理事の宇都宮仁さんは「ネットでお酒やつまみを買って飲み会もオンラインで盛り上がるなど、2020年は、私たちの生活様式は大きく変わりました」とコメント。続けて「冬のお燗は体も心も暖めますし、年末年始には日本酒との組み合わせでおいしくなる鍋やおせち料理などが食卓にならびます。今年は帰省が難しいという方も、両親や兄弟、友人間でのビデオチャットの際にはネットでのお取り寄せを利用して郷土料理と地酒を楽しんでみませんか」と呼び掛けています。