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シッチェス・ファンタの第二週である 10月19日(金)から公開が始まるのは、 金塊強盗たちがバイオレンスを繰り広げる様をアート系マカロニ・ウエスタンで描いた映画 『デス・バレット』!!
3人組の金塊強盗。隠れ家へ戻る途中、メチャクチャ訳ありそうな子連れの親子を発見。行き掛かりで同乗させてしまいます。
隠れ家は画家の家。美しいエーゲ海が一望できる遺跡風の隠れ家。そこへ、彼らを追って2名の白バイ警官が現れたものだから、勿論、戦慄の銃撃戦!!子連れの親子を巻き込んで徹夜のバイオレンス・アクションへ発展!!隠れ家へ乗り込んだが最後、強盗犯たちに建物を包囲される警官!!画家と子連れ親子を人質に立て籠り!!
そこに、強盗犯たち同士のスタンドプレーも連動!!全く先の読めないシリアスな密室バイオレンスが完成!!
本作の魅力は、その作風。シンプルなストーリーの中で、手元や目元のアップを多用。それにより緊張感とテンポを上手いこと作り込んでいます。さらに、アーティスティクなオブジェや逆光によるシルエットのカット。役者たちの動きに合わせたカット割り。
テロップで時間を表示。同じシーンの同時刻に別のキャラは何をしていたのかを登場人物ごとに繰り返して描く構成。
マカロニ・ウエスタンとは、イタリア製の西部劇。西部ってアメリカなのに、それをイタリア人が作ったニセ物ハリウッド映画的な作品群。例えるなら、日本の時代劇をアメリカで作って、アメリカ人しか出てこないような感じですかね。ただ、60年代から70年代には、エンタメに振り切った演出、アンチヒーローの主人公、復讐という解りやすいストーリー展開など、様々なテイストの作品が大量生産され、人気を博していました。
本作は、マカロニ・ウエスタンの多くの作品で音楽を作曲したエンニオ・モリコーネの音楽が繰り返し使われています。さらに、目のアップの切り返しのカットなどは、マカロニ・ウエスタンの巨匠=セルジオ・レオーネ風。
まさに、本作は犯罪アクションとしてマカロニ・ウエスタンを現代に復活させたような作品なんです!!
一見して退屈になりそうな立て籠り劇を、アートな雰囲気ムンムンの演出、テンポの良い編集、独特の画作り……あの手この手でエンタメに昇華しているからこそ、本作は面白い映画なんです!!
「シッチェス映画祭ファンタスティック・セレクション」は、東京のヒューマントラストシネマ渋谷、名古屋はシネマスコーレ、大阪はシネ・リーブル梅田にて開催!!詳しくは、公式ホームページをご覧ください!!
(公式URL)https://www.shochiku.co.jp/sitgesfanta/
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