2017年某日 江戸三十三観音めぐり…第十一日目

快晴の日。

本日巡る予定の金地院、増上寺に手書きの御朱印をもらえるか電話で問い合わせると、非常に丁寧な対応をしてくれた。好感の持てるお寺で訪ねるのが俄然楽しみになる。さて、本来、午前中には出発してきたこの観音巡り、今回はある計画のもと“昼過ぎ”に家を出た。

という訳で、今回は24番目(札所第二十八番)と25番目(札所第二十一番)を巡ります。

金地院(札所第二十八番)港区芝公園

営団地下鉄、神谷町下車。地上に出るとさっきまで晴れわたっていた空が灰色に…ちょっとやる気を失いつつ金地院に向かうため、分かりやすい目印、東京タワーへ向かう。

東京タワーを臨む永井坂(東京タワー通り)をのぼり……

神谷町駅から歩いて12分くらい、まさにタワーの足元に金地院がある。

境内はそれほど広くはなく、正面に本堂と思われる建物。

緑が多く落ち着いた雰囲気。タワーの麓にあるだけに、境内からは威圧を感じるほどそれが臨めた。

本堂は開帳されていなかったので(また扉に向かってお参りかな?)と思いつつ寺務所に伺うと「ご本尊は中からお参りできる」と教えてくれた。寺務所に上げてもらい通路を通るとご本尊が安置される本堂内部に。しかし、薄暗くてそのご神体は伺えず。当然と言えば当然だが……。

で、いただいた御朱印。

境内を出て、歩いて行ける距離に次の目的地、増上寺があるため永井坂を下る。

増上寺(札所第二十一番)港区芝公園

増上寺……東京タワーの建築の際、転落事故で亡くなった作業員の葬儀が行われたという場所…というのをプロジェクトXで見たなぁ、なんてことを考えていると、やがて大きな三叉路、都道301号線にぶつかった。そのほぼ正面が増上寺にあり、道なりに進むと右手に入口があるのだが…

ここをパスしてもう少し真っ直ぐ歩いて、是非、日比谷通りに面した、正面の三門を見て頂きたい。

東日本最大級の三門。壮大にして威厳たっぷりだ。(工事中なのが残念)

門をくぐると……

東京タワーを背負うように大殿。その大きさは……

息をのむほど圧倒的…逆光なのが悲しい。

ここ増上寺はとにかく広い。どこにお堂があり、どこでお参りしたらいいかが分からない。大殿に行けばご本尊にお参りをし、御朱印がもらえる安国殿に行けば祀られているご本尊にお参りと、正直、不信心の私には何だか分からずお参りの乱射でやりすごす。

で、いただいた御朱印がこちら。

さて、安国殿を出ると左手に絵馬所がある。

ふと覗くと……なんとあのKAT-TUNを案じる絵馬ばかりが奉納されていた。触れずに確認できるだけでその数16。(裏にも2枚確認)

なぜKAT-TUN推しの寺なのか困惑。※押しの理由は下記

そして、今回なぜ観音巡りを昼過ぎにスタートしたのか? その目的が下。

そう、ライトアップされた東京タワーを背にした大殿を撮影したかったのである。撮影技術が未熟なのだが、生は美しかった。

目的は達成されたので帰路。今日はサクサク巡れたので良い散策だった。

で、帰ってから増上寺はなぜKAT-TUN推しなのか? を調べた。この寺は「勝ち運」のご利益もあるそう。一方でKAT-TUNの名前の由来はメンバーの頭文字から取られたことは有名だが、「勝ち運」のシャレからの意味もあるそう。そこから聖地になっているということが分かった。ガッテン。

……そんなことを調べていたらある事実が分かり愕然とする。

今回、増上寺で大殿と安国殿のご本尊をお参りし安心していたが、どうやら観音様は別のところに安置されていたという。つまり、肝心の観音様を無視したことに……

ではどこに観音様はいたのか?

そう、絵馬所でけったいな祈願が無いかとわくわく探していた、この写真の右手の小さなお堂に観音様は安置されていた模様。

不覚……嗚呼……もう一度行かなければ……みなさんお気を付けください。

その十二につづく・・・

月刊江戸楽
Fujisan.co.jpより
情報提供元: マガジンサミット
記事名:「 不信心だけれども江戸三十三観音をめぐる。男の御朱印集めの旅~その十一~