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よくよく考えてみたら、最近、トイレの回数が増えたなぁと思う人はいないだろうか。おしっこをしても特段痛みはないし、なにか心当たりがあるわけでもない。ただ、なんとなく、冷静に考えてみたら、けっこうトイレに行っているなという状態。こうした「頻尿」で不安を感じるとき、じつは自分が気づいていないだけで、もしかしたら、カラダは何かしらの危険信号を送っているかもしれないといえるのだ。
生理用品や紙おむつなどの衛生用品を扱うユニ・チャームが2016年、20~59歳の男性1000人に行ったアンケート(※1)によると、男性の平均的なおしっこ回数は1日6.8回。以前より増えたという人は約3割に上り、そのうち50代が占める割合が最も多かったという。
頻尿と呼ばれる症状は、1日8回以上を指すそうなので、もし、トイレの回数が多いかもと心配な人は、1日の回数をカウントしてみると、自分が該当するのかどうかがわかるだろう。
(※1)『「トイレ事情・ちょい漏れ事情」に関する実態調査ユニ・チャーム調べ』より http://www.unicharm.co.jp/company/news/2016/1204574_3942.html
では、仮に自分が頻尿だとして、その原因は何が予想されるのか。一般的に頻尿の場合、膀胱炎、前立腺炎、膀胱がん、過活動膀胱といった可能性が考えられる。心理的要因の場合もあるそうだが、心当たりがなければ、その可能性は低い。病気じゃない可能性にすがりたい気持ちもわからなくはないが、どうしようもない場合は恥ずかしい気持ちを我慢して、専門医を尋ねるしかないだろう。
膀胱炎――膀胱への細菌感染などが原因
前立腺炎――細菌の感染によって前立腺の粘膜に炎症が起こることが原因
膀胱がん――膀胱内部の移行上皮粘膜に発生する悪性腫瘍、喫煙リスクがある
過活動膀胱――脳や脊髄に関する病気(脳卒中、パーキンソン病)、前立腺肥大による排尿障害、加齢に伴う老化現象など原因がはっきりしない
病気の可能性を大いに含む頻尿だが、じつは個人のトイレ習慣の問題という可能性もあるという。たとえば、小さい頃から神経質で「集中できないからこまめにトイレに行く」「不安があるときにトイレに行くようにしている」という場合、すぐにトイレで用を足すのが習慣になっているので、微量でも1日の回数自体は増えてしまうそうだ。
そんなときは、“トイレ間隔”をコントロールすることで回数を抑えることができるという。平たく言えば、すぐトイレに行かないということ。やり方はシンプルで、トイレに行きたくなったら我慢すればいい。まずは5分我慢して、徐々に10分、15分と伸ばしていく。落ち着かなくなったら気が紛れることを考えるなどで、少しずつ間隔を伸ばすといい。詳しい専門家いわく、2~3時間ほど間隔が空けば理想だという。
「頻尿・残尿・尿漏れ」は下半身の3大トラブルといい、原因は人それぞれだ。ただ、それでも男性の場合、前立腺肥大症が原因となる割合は多いという。前立腺肥大症の頻度は年齢によって大きくなり、50代で30%、60代で60%と次第に右肩上がりになる。
それゆえ、もし、不安が残るのであれば、以下のようなシートを使って症状を客観的に知ることもできるようだ。もちろん、専門家の診断に代わるものではないので、あくまで状況を判断する意味で使ってみるといいかもしれない。
出典:https://www.kissei.co.jp/patient/urine/pdf/checksheet.pdf