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アンケートでは、4割の飼い主が愛犬の足トラブルを経験。積雪による気温や路面状況などによる悩みが浮き彫りになり、なかでも冬場特有の要因が原因・リスク因子となる“冬の趾間炎(しかんえん)”について警鐘をならしています。
趾間炎(しかんえん)とは、犬の足指の間や肉球部分が切り傷や細菌感染などにより炎症をおこす皮膚病です。愛犬に「過度に足先をなめたり噛んだりする」「散歩に行きたがらない…」などの様子が見られたら足裏をチェック! 指の間が赤くなる等の症状が見られたら趾間炎である可能性があると獣医師は指摘します。
アンケートによると、冬場、散歩道の8割超が「雪道」である北海道では、散歩時に気を付けていることとして「体温調節」(50.5%)「氷片」(41.3%)「道路の融雪剤」(35.6%)と、足のトラブルに関する物理的・化学的要因が高い数字であることが分かりました。
また、実際に経験した冬の足トラブルとしては、1位「乾燥」(17.2%)、2位「皮むけやひび割れ」(13.2%)、3位「切り傷やすり傷などのケガ」(12.8%)、4位「しもやけ」(9.5%)、5位「あかぎれ」(8.2%)など、寒さと乾燥によるダメージに切り傷などの外傷が重なるケースをうかがい知る結果となりました。
具体的には「足先などの末端の血流が悪くなり、しもやけができる」「表面の氷が割れて尖った氷片等で怪我をする」「雪に埋もれ、尖った石等の自然物や釘等の人工物が視認できない」「融雪剤が撒かれており回避が必要」など。
犬は、人間の皮膚よりも角質層が厚いとはいえ積雪によって予想できない突起物や石、氷の破片には要注意です。さらに、人の皮膚に対して炎症を起こすことで知られている融雪剤(塩化カルシウム)は、犬の肉球にも同様の影響があると考えられるそうです。
また、長毛犬種などは、足先はもちろんのこと足裏の被毛にも雪玉ができ、硬く凍りついた雪玉で肢に切り傷や擦り傷を負うこともあるそうで、相対的に冬の趾間炎のリスクが高い状況です。
さらに、docdog専属獣医師が制作した“「冬の趾間炎」になりやすいコチェック”にそった質問をしたところ「当てはまるものがない」と答えた飼い主は全体の21.9%にとどまり、8割近い飼い主が何らかの危険な兆候を愛犬に感じていることがわかりました。以下はそのチェック項目です。
■「冬の趾間炎」なりやすいコ チェック
□年齢が1歳までの幼犬、10歳までの小型犬シニア期、7歳までの大型犬シニア期の いずれかである
□体重10㎏未満の小型犬種である
□シングルコート犬種(プードル、マルチーズ、ヨークシャーテリア、パピヨン、 ボクサー、グレイハウンド等)である
□冬場の散歩時に震えていることがある
□毛布やタオルケットに潜り込む
□冬場、散歩に行きたがらないことが多い
□冬場、部屋の中で体を小さく縮こませていたりすることがある
□冬場は、普段より人に身体を密着してくることが増える
□冬場、水を飲む量が減る □冬場、尿や排便の不調がいつもより増える
■また、愛犬にこんな様子がみられたら冬の趾間炎の可能性があります
□ 足先を痛がっている、痒がっているなど様子がある
□ 肉球が過度に乾燥したり、赤切れたりしている
□ 趾間/肉球に切り傷ができている
□ 最近、足先をなめたり、噛んだりしていることが増えた
□ 最近、散歩に行きたがらない
□ 特定の足を触ると嫌がる
普段、雪が降らない地域の犬たちは雪国の犬たちと比較し、身体が順応していなかったり飼い主がリスクを認識していなかったりするため、降雪時に四肢のトラブルが起こりやすくなります。
また、雪に関係なく寒さや乾燥は冬の趾間炎のリスクに。特に体温調整が難しい老犬や子犬などに靴や靴下を履かせるのが有効な手段であると考えられ、docdogではその活用をすすめています。
全国的に厳しい寒さと積雪が続いています。これを機に、素足で屋外を歩く大切なパートナーの足先を気にかけてみてはいかがでしょうか。