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「アナベルとふしぎな けいと」(文:マック・バーネット 絵:ジョン・クラッセン 訳:なかがわ ちひろ)
主人公の女の子、アナベルの毛糸は編んでも編んでもなくならない不思議な毛糸でした。そこで、アナベルはいろんな人にセーターを編んであげます。それでもなくならないので、街の動物達にも、さらには・・・までも。そんな噂を聞いた王様は、その毛糸を欲しがるのでございます。力ずくで手に入れようとする王様、果たして毛糸の運命は?アナベルの運命は?というお話でございます。
絵を見ているだけで暖かくなる絵本でございます。なぜなら、毛糸のセーターが続々登場するのでございます。セーターだらけの絵本でございます。絵も、大人好みのとても素敵な絵でございます。
「どこいったん」「ちがうねん」「みつけてん」の「ぼうし」三部作でも有名なジョン・クラッセン様が描かれております。絵本「Cats’ Night Out」のイラストでカナダ総督文学賞も受賞されております。
ちなみに、文章担当のマック・バーネット様は、この「アナベルとふしぎなけいと」で、2012年ボストングローブ・ホーンブック賞を受賞されております。こんなうんちくをひとこと加えながらプレゼントすれば、好感度アップ間違いナッシングでございます。寒い夜、お部屋に常備頂きたい絵本でございます。
「のはらでまたね」(作:はせがわ さとみ)
こちらも、毛糸が登場する心暖まる絵本でございます。寒い寒い冬の始まりの頃のお話。これから冬眠に入る熊からタヌキにプレゼントが届きます。その贈り物とは、緑色のふわふわしたもの。一緒にあった手紙には「うんと寒い時に使ってね」と。贈り物の正体はマフラーなのですが、タヌキはマフラーを見たのが初めてで、その用途がわかりません。
そこで、タヌキはいろいろ試行錯誤いたします。森の仲間たちにも相談します。そこで出てくる使用用途が超素敵なのでございます。大人なら、「そうきたか」と膝打ちすること間違いナッシングでございます。
凄いことが起こるわけではないのですが、寒い冬を迎える森の動物達のやり取りが心暖まるのでございます。寒い冬、暖かい部屋で読むのには最高の絵本でございます。もちろん、絵もとっても暖かくて優しい絵本でございます。
以上、寒い冬に常備して頂きたい毛糸絵本でございました。暖かくなって欲しい相手にプレゼントするのにも最適でございます。是非、一度お手に取ってお試しくださいませ。
(文:N田N昌)