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フサフサだった髪の毛。それが数年後に激減するとわかったら、あなたはどうするだろうか。目をつぶって想像してほしい。たまたま専門家に頭皮を見てもらうきっかけがあって、「あぁ~、だいぶ(髪の毛が)細いですね。このままだとヤバいですね」なんて言葉を聞かされた日には、ぶっちゃけ笑えない。今回はそんな明日は我が身の出来事、男の薄毛対策について一緒に考えていきたい。
あなたは髪の毛が1日にどれくらい抜けるのかをご存じだろうか。一般的に髪の毛は10万本くらいあるといい、普通の男性で1日100本前後が抜けるという。ただ、抜けやすい人は1日300本前後と約3倍。単純計算で、一般男性が1年で3万本以上抜けるのに対し、多い人は9万本以上が抜けることになる。
さらに“秋冬は抜け毛の時期”。頭皮も髪の毛も乾燥で傷みやすく、乾燥を防ごうと頭皮から多くの皮脂が出るため、頭皮のトラブルが起こりやすい。薄毛に悩む人はこの時期、黙って生活しているだけで抜けていく悲しい状況なのだ。
抜け毛対策を考えるうえで、髪の毛の特性も知っておきたい。髪の毛には、毛が伸びて抜けて生え変わる「ヘアサイクル(毛周期)」があり、「休止期(約3~4ヵ月)」「成長期(約2~6年)」「退行期(約2週間)」の3つの期間に分かれる。
ただ、毛が抜けやすい人は「成長期」のスパンが短く、数か月~1年ほどで退行期へと移ってしまう。もちろん、髪の毛1本1本が異なるヘアサイクルで周っているので、一気に抜けたり、生えたりはしないが、周期が短い分、一般の人よりは抜けやすく、結果、薄毛、若ハゲという事態を招いてしまうのだ。
では、いったいどうすれば抜け毛を食い止めることができるのか。男性の薄毛で多いとされる「男性型脱毛症(AGA)」をはじめ、薄毛の原因はえてして生活習慣、とりわけ「睡眠」「ストレス」「飲酒喫煙」の影響が大きい。
たとえば、睡眠を例に挙げると、髪に必要な成長ホルモンは22~2時までの4時間がもっとも多く分泌されるというが、あなたはその時間帯に就寝しているだろうか。おそらく忙しい人であれば、この時間帯に寝るのはかなり難しい。さらにストレスがたまる職場環境であれば、自律神経の乱れから血流が悪くなり、髪の毛に十分な栄養が届かず、髪の毛が抜けやすくなるというデメリットまである。
だからこそ薄毛対策をするうえでは、まず普段の生活習慣を見直すしかない。たとえば、気晴らしに運動をする、カラオケに行くなど、ストレスを発散する趣味だ。また、抜け毛専門のシャンプーを使ったり、専門店で頭皮のマッサージなどを継続的に行うなど、多角的なケアが地味ではあるが、たしかに効果的だ。
では、髪の毛にいいと思ってやっていたことで、じつはよくないこと、あるいは間違った情報はあるのだろうか。いくつか挙げておこう。
男性ホルモンが多い=抜け毛になりやすい?
→△。男性ホルモンの量の問題ではなく、「テストステロン」という男性ホルモンが「5αリダクターゼ」という酵素と反応し、「DHT(ジヒドロテストステロン)」に変化。抜け毛の原因になっているとされる。
昆布やワカメなど海藻類は髪の毛の成長に役立つ?
→×。海藻類のミネラルが髪の毛をつくるというが、科学的根拠はない
頭皮をブラシなどで刺激すると髪の毛が生えてくる
→△。刺激の程度による。手で頭皮をマッサージすると血流促進の効果があるかもしれないが、ブラシなどで頭皮を叩くのは傷の原因になる恐れがある。
いまはフサフサでも、ある日突然抜け出すとショックは大きい。戸惑っているうちに手遅れになってしまっては笑えない事態になるので、薄毛と聞いてドキッとした方は今から何かしらの手立てを打っておくほうが賢いかもしれない。