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12月3日に、145(イシコ)こと荒畑潤一監修の ※スラッピー を主体とした大会「Happy Hour Slappy Session vol2」がお台場、HLNAスケートパークで行われた。(※スラッピーとはオーリー(ジャンプ)をしないで、縁石などに勢いよくデッキを擦り付けるように乗り上げて行う技の事。)
大人の参加者が多いイベントとだけあって、スケートパークに隣接している、日本初上陸のメキシカンタコスフード・レストラン”Wahoo’s Tacos&More”が提供するタコスとビールを片手に観戦&スケートをする人達で賑わいを見せた。
クォーターパイプセッションではガールズスケーターも2名参加し、村井祐里が見事3位に輝くなど、イベントに彩りを添えた。
ジャンプランプセッションでは、オヤジスケーターたちによる往年のトリックが炸裂!
スラッピーセッションでは、鷲澤勇太郎が高いスラッピースキルを発揮し他の参加者を圧倒!
監修を務める荒畑潤一や、ジャッジの池之上 慶太も入り混じって楽しむ姿が見られた。
※クォーターパイプセッション表彰
1位・大草 智泰
2位・杉山 琢哉
3位・村井 祐里
※ジャンプランプセッション表彰
1位・大澤 和夫
2位・佐々木 亘
3位・犬川 空汰
※スラッピーセッション表彰
1位・鷲澤 勇太郎
2位・犬川 空汰
3位・近藤 秀明
※ガールズ賞
※豪華賞品争奪のジャンケン大会
※みんなで一緒に集合写真
—MCお疲れさまでした、感想をお願いします
上田: 敢えてクォーターパイプ、ジャンプランプ、スラッピーといったオールドスクールな三種を使ったイベントという事で、大人が楽しんでいるところが見れてよかった。お酒を飲みながら自由に楽しんでほしいという趣旨のもと、みんなでヤジを言い合ったりして、最近のコンテストとは違った感じで本来のスケートボードの雰囲気を出せたと思います。
—オヤジたちの滑りを見て何か感じたことはありますか?
上田:みんな若い時に比べて、高さやスピードは落ちたと思うんだけど、手の形や足の角度などのスタイルに関する部分がそれぞれに出ていて、そこは素晴らしいなと思ったし、それぞれがカッコイイなって純粋に思いました。オヤジだけどね(笑)でもやっぱり、スタイルが全てなんじゃないかなって改めて思いました。
—今後、こういったイベントが増えていってほしいなと思いますが。
上田:もちろん増えてほしい。それは業界の土台となる部分が大きくなっていくことにも繋がるから。やっぱり土台が大きくならないと高くはならないから。
でも、業界が大きくなりつつある今、日本人の規律や秩序みたいなものがどうしても邪魔をしている気がしている。アメリカでは、スケートボードに対してアンチもいるんだけど、応援してくれている人もたくさんいて、コンテスト一つとってもみんなが盛り上げている。
日本だと、コンテストやイベントに対して、変なハードルというか「日本だと厳しいんじゃない」という意識がどこかにあるから、そこは変に構えないでほしいなぁって思う。楽しくできるはずの大人が楽しもうとしていない所が残念かな。
—全国のオヤジスケーターに一言お願いします。
上田: 自分の今の体を理解して、スケートを楽しんでほしい。どうしても怪我や故障箇所が増えてくるけど、オレも含めて(オヤジだけど)ちゃんとケアをすれば、昔取った杵柄は色褪せない。体あってのスケートボードだよ。
—今イベントにはどんな意図があったのですか?
荒畑:大人が純粋にスケートボードを楽しめる場が必要だったので、そこに働きかけていこうと思いました。キッズスケーターが増えている今、大人が気兼ねなくエントリー出来るイベントができたらいいなって思って企画しました。
—今後はどんな展開を考えていますか?
荒畑:とにかく継続することが目標です。大人はなかなかスケジュールが合わなかったりで、 参加できなかったりするから、イベントを大きくしていくというよりは継続して一人でも多くの大人スケーターに参加してもらう事が目標ですね。
—オヤジたちのスケートを見て感じたことはありますか?
荒畑:昔からの仲間も来てくれたんだけど、気持ちは若い頃と変わらずで、その姿を見れたことが純粋に嬉しかったし、その姿を見続けるためにもやっぱり継続するというが大事だと思います。
スケートボードは子供だけの遊びではない。大人になっても野球、サッカーを楽しむ人たちがいるように、スケートボードも同じ。ふらっとお台場に遊びに来て、たまたまパークを覗いた一般の人に今回のイベントはどう見えたのだろう。きっと大人が(それもかなりのおっさんが)スケートボードに乗ってふざけあって、はしゃぎあっているだけに見えたかもしれない。
個人競技にはいろんな種類があるけれど、そのほぼ全てにコーチや監督が存在する。だけどスケートボードは基本的にはコーチも監督も存在しない。その代わりになるのがスケート仲間だと思う。それは大人も子供も関係ない。
一見ふざけあって、はしゃいでるだけに見えるかもしれないけれど、それによって互いが向上し、技が磨かれていく。それがスケートボードの魅力の一つでもあると思う。
「Happy Hour Slappy Session vol2」
主催:H.L.N.A (http://hlna.jp/)
監修:荒畑”145”潤一
会場:H.L.N.A SKATEPARK(http://hlna.jp/skygarden/)
写真・文 小嶋 勝美
スケートボードを趣味としており、ライターとしてスケートボード関連の記事を執筆。
約10年間芸人として活動後、現在は放送作家としても活動中。