街中がイルミネーションに彩られる季節がやってまいりました。歩いているだけで華やかな気分、暖かい気持ちになるのでございます。そんななか、今年注目を集めそうなのが「ニット」のイルミネーションでございます。映画『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』ではございません。編み物の「ニット」でございます。

 

東京五輪でも話題の新橋~虎ノ門を結ぶ「新虎通り」で1122日から1225日の期間、「ニット」を使ったアートプロジェクト「ニットイルミネーションin新虎通り」が実施されております。そう、今年のクリスマスシーズン、「新虎通り」がニットイルミネーションで優しく彩られるのでございます。

 

そしてこのニットイルミネーションをバックアップするのが、“ハイパーニットクリエイター”の力石咲様でございます。先日、小生の大好きなラジオ番組、J-WAVEの「GOOD NEIGHBORS」にもゲスト出演されておりました。力石様は2004年に多摩美術大学の卒業制作として発表された地球儀のニットが話題となり“ハイパーニットクリエイター”として活動をスタート。

 

その後、電話ボックス、テーブル、イス、街の電柱など、いろんなものを毛糸で編み包んでいらっしゃいます。そんな力石様、物足りなくなったのか、最近ではなんと“街”を編み包んでいらっしゃるとか…。

 

その街の歴史などを地元住民の方々に聞きながら、その情報をもとに、街にある建築物、設置物を編み包むのだとか。例えば、長崎だとお寺や橋をニットで編み包んだそうでございます。とはいえ、どんな作品なのか気になるものでございます。ググってくださいませ。もしくは是非、実物を見学に「新虎通り」に足をお運びくださいませ。

 

 

 

そして、ここからが絵本専門士としての小生の腕の見せ所でございます。そんな“ハイパーニットクリエイター”の力石咲様にオススメの絵本をご紹介したいと思います。力石様のオススメ絵本ではございません。

 

小生が勝手に(独断で、さらに力石様に断りもなく)力石様に読んでもらいたい!力石様が好きになるであろう絵本を一方的にご紹介いたします。超個人的と申しますか、今だかつてない超ピンポイントなオススメ絵本でございます。

 

で、その絵本とは…

 

「はるですよ ふくろうおばさん」(作・絵:長 新太)

 

1977年刊行。その年に講談社出版文化賞絵本賞受賞を受賞した絵本でございます。作者は、マツコ・デラックス様が絶賛した伝説の人気絵本作家、長新太様の作品でございます。なんと、コンセプトがクリスマスイルミネーションとまるかぶりでございます。編み包むだけに(笑)。なんと、40年前にニットでかぶせていたのです。

 

正確には、主人公のフクロウおばさんが自分や動物たちが住む森全体をニットで編み包むという物語でございます。一体なぜそんなことをしたのか?その結果どうなったのか?絵本で是非ともご確認くださいませ。大人が楽しめるナンセンス絵本でございます。

 

そしてもう一冊。

 

「アナベルとふしぎな けいと」(文:マック・バーネット 絵:ジョン・クラッセン 訳:なかがわ ちひろ)

 

絵本好きならご存じの方も多いかも…。絵がとても素敵な大人から人気の高いアート絵本でございます。大人が自分のために買う大人絵本でございます。ストーリーも大人が楽しめる内容になっております。

 

主人公のアナベルの毛糸は不思議な毛糸で、編んでも編んでもなくならないのでございます。そこで、心暖かいアナベルは、クラスメートや街の人たちの服、動物の服までどんどん編んでいきます。そして街中、アナベルのカラフルな毛糸で彩られます。とっても素敵なお話でございます。ところが、そこに欲深い王が登場!でございます。はたしてアナベルは…。

 

力石様、いかがでしょうか?興味を持って頂けましたでしょうか?寒い冬にはモッテコイの心温まるニット絵本でございます。是非、ご体験くださいませ。

(文:N田N昌)

 

情報提供元: マガジンサミット
記事名:「 ニットのイルミネーションが注目!街をニットで包むアーティスト力石咲にオススメの絵本とは