- 週間ランキング
「プチ・ニコラ もうすぐ新学期」(作:ルネ・ゴシニ 訳:小野 萬吉)
こちらは、2010年に日本でも実写版の仏映画「プチ・二コラ」が公開になったのでご存じ方もいらっしゃるかも。フランスで50年以上愛され続けている国民的絵本でございます。日本でいう「ドラえもん」のような存在でございます。
シリーズ化されておりますが、辻様が特に好きなのが、この「もうすぐ新学期」。フランス語を勉強するために原書で読まれたそうでございます。結論の前にたくさん言い訳を並べるところ、愛敬があって人間的でうそがないところなど、フランス人らしさを満喫できる内容になっているとのことでございます。
辻様はさらに、絵本に対してこんなコメントもされておりました。「絵本も文芸書も垣根はなく、物語は人間に必要なもの。どれだけ人間を励まし、人生を豊かにしているか」と。まったく同感でございます。大人が考えさせられる絵本、大人が楽しめる絵本、たくさんございます。
ちなみに、5冊のなかに「星の王子さま」も入っておりました。こちらもフランスの絵本でございます。辻様いわく「たびたび読み返す本。気が付くと何冊も持っています。人間の中にあるダメなものが、この美しい話の中にちりばめられている。心に響きます。
キツネが王子さまに言う有名な台詞『かんじんなことは、目に見えないんだよ』。これを忘れないために私たちは生きているんだと教えてくれます」と。これを機に「星の王子さま」、改めて読み直すのもよいかも…。
ちなみに、辻様があげられていた他の3冊はこちら。
5冊とも、絵本好きの間での評価が非常に絵本でございます。1日、いや30分もあれば読めます。しかし、何百頁の小説より、考えさせられたり、癒されたりする絵本でございます。
読書週間、読書の秋、駆け込みの一冊に絵本を選ばれてみてはいかがでしょうか。
(文:N田N昌)