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今年で10年目を迎えた賞で、出版・映像化を目指したフジテレビKIDS、BSフジ、ポニーキャニオン、扶桑社が創設した賞でございます。これまでの受賞作を読んだ小生のイメージですが、他の絵本の賞に比べると、かなり大人絵本度が高いような…。アート度が高く、大人のセンスをくすぐる作品が多いのでございます。
国内外で活躍中の人気絵本作家の谷口智則様も、「せかいいちながいゾウさんのおはな」という作品で、第1回「be絵本大賞」の優秀賞を受賞されております。
選考委員の顔ぶれを見て頂ければ、さらに、大人絵本度の高さを分かって頂けるかもしれません。秋元康様、茂木健一郎様、武田双雲様の御三方でございます。
この御三方が選んだ今年(第9回)のグランプリ受賞作が先日、書籍化、出版されました。それが、こちら!
「皿たろう だいかつやく!」(作・絵 マスダ ケイコ)
主人公は、回転寿司のお皿、「皿たろう」。皿たろうは、積み上げられたお皿の一番下に敷かれていて、なかなか出番がありません。そんなある日、嵐がやってきて皿たちが全員空へ飛ばされてしまうというお話でございます。
ちなみに秋元様は、この作品について、こうコメントされております。
「一番の決め手は“発想力”。仕事柄いろいろな作品をいろいろな形で見ていますが、エンターテインメント、人を楽しませることに対しての一番の敵は予定調和です。多分こうなるだろうなという事が分かってしまった時点で、人はその続きから、そこから離れてしまったり、飽きてしまいます。この作品は先が読めなかった。それが、今回の大賞の一番の勝因じゃないかと思います。回転ずしのお皿というところに目をつけたことがまず素晴らしい。そして「まさか、そっちにいくか!」という展開に感動しました」と。
僭越ながら、小生も同感でございます。大人が楽しめるエンターテイメント作品でございます。おニャン子、AKB、乃木坂、…。日本を代表するヒットメーカー、秋元康様の選んだ大人絵本、是非、ご体験くださいませ。(文:N田N昌)