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それはお酒に関すること、「飲酒禁止」。
特に、九州、北陸、北海道と軒並み増えた新幹線での飲酒マナーに関する苦情が絶えないようだ。この夏休み、電車の利用者は増え、トラブルも増えるに違いない。
ネット検索してみると電車内で飲酒する人に対し不快感を表す声は多い。…凄く多い。例えば、新幹線などの長距離電車では、仲間同士で対面席にして宴会騒ぎをしているケースはよく聞く。
また、通勤通学で毎日大勢の人でごった返す山手線などの沿線、私鉄、地下鉄でも、夜になると酒を持ち込んで飲んでいる人を見かける。特にベッドタウンへ通じる、総武線、武蔵野線、京浜東北線、などはけっこうヒドイという。
数年前、ラジオ番組でお酒に関する話題となり、ある男性リスナーから「帰りはツマミと酒を買って電車で一杯やりながらホロ酔いで帰宅する」というメールが届いた。
コレに対しDJは「電車内は居酒屋じゃない、周りの人の迷惑を考えろ」と一喝。それに対する他のリスナーの反響は凄かった。電車内での飲酒に対する苦情は首都圏だけじゃなく、関西や名古屋、福岡あたりからも多いようである。
そこで調べてみた。電車内での飲酒を正式に「禁止」している鉄道会社はあるのか調べてみたら、なかった(調査不足だったらゴメンナサイ。)
また「飲酒を禁止しないのはなぜ?」という質問に対し、JR数社の回答はどこも基本的に同じで「他のお客様に迷惑をかけない程度で、マナーにおまかせしている」、そして「今のところ規制をかける予定はない」とのこと。
なぜJRは電車内の飲酒に規制を設けないのだろうか?一説としてこんな見解があった。「日本に鉄道が開通した当初は、列車の速度が遅く、長時間の乗車になることも多かった。長旅をいかに快適に過ごしてもらえるかは大きな課題だった。駅弁が売られ、車内販売も行うことから、飲食だけは不自由しないサービスを施したいという思いは強かったと思われる」とのこと。
まぁ、“快適”な鉄道の旅をお過ごし下さいという最初のコンセプトと言えそう。
快適さを求めるのは理解できるが、この見解は男尊女卑が顕著だった時代の名残でしかない。昔は男が電車で酒を飲むのもタバコを吸うのもくつろぎの一貫だっただろう。近くにいた女性や子どもは、不快に感じていてもそれが当たり前だと思っていたので特に問題視されなかった。
しかし時代が変わった。マナーが問われる時代になった。そしてタバコは禁止された。つまり“快適”の価値観は逆転しているのである。JRは、「マナーに任せる」というけれど、そのマナーがなっていない人が多いから、今や「飲酒はいかがなものか?」となっているわけだ。
酒が嫌われるのはニオイが一番大きいだろう。夜の電車内は飲んで帰る人の酒のニオイが充満する、でもこれはしょうがない、酒を飲んだら電車に乗るなとは言えない。
しかし、かといって電車内での飲酒を認めるのは違う。酒の缶などを開けるとニオイが広がるのは当たりまえ。車内での飲酒は、携帯電話のマナーと同レベルか、それよりひどいレベルだと思う。だって携帯電話は音が鳴ったりすると迷惑だが所持する分には他人に迷惑をかけない。でも酒はずっとニオイで人を不快にする。
以前、サラリーマンが缶チューハイをこぼし隣の女性にかかったのを見たことがある、被害者はOLさんっぽかったけど「電車で酒なんか飲むからでしょ!」と激怒していた。濡れたのに加えニオイも付くダブルパンチで最悪だったろう。
また、各鉄道会社は押しなべて「何かあれば駅員に相談を」と言っているが、ある芸人さんが、新幹線で酒を飲んでうるさい団体がいるので注意してくれと車掌さんに頼んだら、その団体はどう見てもそのスジの人で、車掌さんは潔く「ムリです~」と断わってきたと(笑)。笑い話にしていたけど、シビアに見れば不愉快極まりない。だったら飲酒を禁止すればいいじゃないか。
車内でのタバコは、受動喫煙による周囲の人への影響を考慮して禁煙化。
シルバーシートはお年寄りや妊婦さんなど、立っているのが大変なお客への配慮で設けた。また、心臓ペースメーカーを付けている人もいるので、付近では携帯電話の電源を切ることも唱われた。ここまで現代的な細かい決まりを作っているのに、酒はOKというのは如何ともしがたい。
ぜひとも、電車は飲酒禁止のルールを設けるようお願いしたい。
例えば
新幹線で飲酒は18時まで禁止
寝台車や長距離列車で飲酒は18時まで禁止(飲酒は朝5時まで)
~など、列車や車両のグレードによって飲酒の規則を設ける。個室なら24時間飲酒制限なしとか。
その他、山手線など、JR沿線、私鉄、地下鉄は全面禁酒
こんな感じでどうだろうか? もちろんKIOSKなどホーム売店での酒類販売は行わない。
全国の鉄道会社さん、利用者の声を受け止めて、時代に合った飲酒のルールを設けて下さい。間違いなく客と客とのトラブルは減ります。