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しかし、子供の夏と言えば、夏休み!プール!課題図書!でごさいます。課題図書、正式には「第63回青少年読書感想文全国コンクール」。子供の頃、あらすじだけ読んで読書感想文を書いたら表彰されたという方、少なくないのでは...
そんな課題図書、今年のラインナップをチェックしてビツクリ!大人が楽しめる絵本が2冊も!!(小生の独断と偏見でございます)大人「も」ではなく、大人が“なるほど!”と楽しめる絵本でございます。2冊とも科学絵本というジャンルの絵本でございます。
まず一冊目が、こちら。
「すばこ」(文:キム・ファン 絵:イ・スンウォン)
こちらの作品、「第22回日本絵本賞」の読者賞候補作品にも選ばれております。候補に選ばれ際、小生も拝読し、面白いなぁと思っていた絵本でございます。
小生は、この絵本でペンギン用の巣箱があるのを知りました。
科学絵本なのでストーリーは特にございませんが、日本ではあまり知られていない巣箱の起源と、その楽しみ方を描いた本格ノンフィクションでございます。
ちなみに、巣箱を世界で初めて作ったのはドイツのベルレプシュ男爵。19世紀のお話でございます。当時、広大な領地(森&果樹園)を持っていた男爵は約3000個の巣箱をかけて鳥を呼い込んだとか。一体なぜ、巣箱が世界中に広まったのか…。そこには、ちゃんとした理由がございました。その理由とは、大人が「なるほどぉ~」と楽しめるものでございます。
ちなみに、日本最大の絵本サイト「絵本ナビ」の読者層のアンケート調査ではダントツ、ほぼ「大人」でした。
テレビ番組の「世界一受けたい授業」の巣箱編をイメージして頂ければ良いかもしれません。巣箱の歴史や魅力を科学絵本というツールを用いてエンターテイメントとして楽しませてくれるはず!
そして、もう一冊は…
「干したから・・・」(写真・文:森枝 卓士)
こちらの作品は、女性向きかも…。「どうして干すのか?」「干すとどうなるの?」、大人も目からウロコ!食卓の中に潜む不思議に迫まった科学絵本(写真絵本)でございます。こちらは、「世界一受けたい授業」の干物編としてイメージして頂ければ良いかもしれません。干物は日本だけではなく、他のアジアの国々にもございます。なかには、カエルの干物、ネズミの干物、さらには、なっとうの干物、チーズの干物まで。そんな知られざる干物ワールドがたくさんの取材写真で楽しめる絵本になっております。
この時期、本屋さんの児童書コーナーに行けば、課題図書は必ず置いてあるはずでございます。是非一度、大人が楽しめる科学絵本、ご体験くださいませ。
(文:N田N昌)