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そんななか、「たべてあげる」の作者(文を担当)の新刊が先日出版されました。これがまた、くせものでございます。
その前に、作者の「ふくべあきひろ」様のプロフィールをご紹介。
ふくべ様は、1976年生まれ。コピーライター。京都大学卒業後、広告代理店の博報堂に入社。テレビCMなどを手がける。…そう、一流広告会社で仕事をされている傍ら、絵本作家としても活動されているのでございます。
なので、コンセプトもマーケティングもしっかりしているのでございます。大人に人気があるのもそのせいかと…。
そんなふくべ様の新作がこちら。
「いちにちじごく」(作:ふくべ あきひろ 絵:かわしまななえ)
大人にも人気のナンセンス絵本の「いちにち」シリーズの第8弾でございます。ちなみに、これまでの作品は「いちにちのりもの」「いちにちぶんぼうぐ」「いちにちこんちゅう」など。わかりやすく言うと「一日警察署長」の絵本版でございます。例えば、「いちにちぶんぼうぐ」では、ある日は「したじき」に、ある日は「ホッチキス」にと主人公の少年が変身して、その気持ちを体験するというシュールでユーモアたっぷりなナンセンス絵本でございます。
そんな最新作のテーマが「じごく」でございます。さすがのマーケティング力でございます。トラウマ絵本ブームにのって、いちにちシリーズに、“じごく投入!”でございます。“地獄”と言えば、数年前、「地獄」という絵本が大ヒットした実績もございます。余談ですが当時、「東京タラレバ娘」の東村アキコ様も絶賛されておりました。
今回の作品も、その“地獄”を彷彿させます。針地獄、火あぶり、舌抜き、…地獄に落ちたものが受ける様々な罰が登場します。それを次々に幼気な少年が体験していきます。例えば、ウソをつくと「いちにちしたぬきじごく」、弱い子をいじめたら「いちにちはりやまじごく」。
ただし、「地獄」と違い、こちらの作品は怖い中にもユーモアがたっぷり盛り込まれております。絵が笑えます!いい味出しております!そこがシュールだったりします!例えば、動物をいじめたら「いちにちうんこじごく」のような地獄も用意されております。
こちらの「いちにちじごく」、やってはいけないことを子供に教えるためにも使えますが、是非、「たべてあげる」同様、大人に楽しんで頂きたいナンセンス系絵本でございます。
(文:N田N昌)