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住宅侵入のリスクがある住宅の特徴として、「玄関先が掃除されていない」「自宅の敷地内で周囲から死角になる場所がある」「ゴミ出しなどの際に鍵を開けたままにすることがある」などが挙げられます。
これらの特徴に当てはまるかどうかを調査したところ、「はい」と回答した人は75.6%となりました。そのうち、64.6%が防犯対策を行っておらず、多くの人が無意識のうちに住宅に侵入されやすい状況を作り出していることが分かりました。
「住宅侵入は開始から完了までどれくらいの時間で犯行が行われると思いますか」という質問に対しては、「10分未満」が最も多い回答に。多くの住宅侵入は侵入~完了までに約5~10分間で完了してしまうと言われており、多くの人が正しく認識をしていることが分かりました。
しかし、ゴミ出し等の短時間の外出であれば鍵を閉めない人が約2人に1人もいることが判明。また、在宅勤務をする人が増える中、調査では約半数の人がドア・窓の鍵を開けたままにすることがあると分かりました。警察庁「住まいる防犯110番」によると、侵入窃盗の侵入手口は無締まりがガラス破りを上回り最多となっていることから、在宅時も鍵を閉めることが重要です
また、防犯対策をしていると回答した168名に「置き配の窃盗」「住宅への落書き」などのイタズラや住宅侵入の被害に遭ったことがあるかの調査を行ったところ、約2人に1人が被害に遭ったことがあると回答。特に住宅侵入の被害に遭ったと回答した人のうち6割が「当時、自分の家は防犯対策ができており被害に遭わないと思っていた」と答えています。
現在、防犯対策している人の月額費用について調査したところ、平均が3,833円と判明しました。一方で、これから防犯対策を検討している人の7割が2,000円以下と低コストでの防犯を求めていることが分かりました。防犯対策を検討している人は性能だけでなく、コスト面も非常に重要視しており、防犯対策にも一定のコスパが求められていることが分かります。最近ではホームセキュリティの価格引き上げも続く中、AIカメラなどの2,000円以下で始めることができる防犯サービスや防犯グッズも増えてきています。
この結果を受けて、防犯アドバイザーで犯罪予知アナリストの京師美佳さんは以下のようなコメントを寄せています。
「調査の結果には日本人の危機意識の薄さが出ております。住宅に侵入されやすい家の特徴に当てはまる人が75,6%もいて、大半の64,6%も対策ができていない。どう対策したらよいのかわからないという意見も昔からありますが、多くは『自分は大丈夫だろう』という気持ちから対策の実行につながっていません。昨年は、一般住宅も標的にした広域強盗がメディアでも頻繁に取り上げられ、防犯グッズが前年の20倍売れた店舗もあると聞きます。被害を身近に感じて、初めて対策するのが今の日本の現状です。また、2023年は、車両盗難の約4割が住宅の駐車場で発生しています。空港の駐車場に停めてある車にGPSを設置することによって、防犯対策ができていない住居まで追跡し、『ゲームボーイ』と呼ばれる車両盗難ツールで盗む事例もあります。
住居・車の防犯のポイントは、犯罪者が嫌がる4原則(音・光・時間・人の目)で対策することです。AIやIoTを使用した防犯カメラなどで、侵入者に対して即時にアクションすることが今後の防犯 対策には有効です」
また、同社は「ホームセキュリティは警備業法により通報から25分以内に現場へ到着するよう義務付けられていますが、実際の犯行は10分未満で完了することが多いとされています。駆けつけてもらったときには既に犯行が完了してしまっている可能性があります」とし、コストを抑えて被害を最小限に抑えるためには「侵入者が入った際にスマートフォン等に通知が来るセルフセキュリティがおすすめです」としています。