5月28日、X-NIHONBASHI TOWERにて株式会社スペースシフトが衛星データ事業共創プログラム「Sate Lab(サテラボ)」を始動したことを発表した。また、シリーズB資金調達記者発表会も同日に行われ、資金調達状況を発表するとともにプロジェクト参画企業の紹介や挨拶を行った。


スペースシフトは、衛星データをAIで解析して人間には認識できない地球上の変化を検出可能にしたテクノロジーを開発している。本発表会には株式会社スペースシフト代表取締役の 金本成生氏やCSO(最高戦略責任者)の中村貴裕氏、さらに共創パートナー企業3社の代表者が登壇した。


まず資金調達状況の発表では、中村貴裕氏より合計7社を引受先とする6億円の資金調達に成功したことが発表。大型資金調達は2021年に行われたシリーズAラウンドに続き2回目となる。この資金を元に、SAR(合成開口レーダー)の解析に特化したAIの開発体制を強化し、事業開発の拡大を目指す。


次に、 金本成生氏から事業共創プログラム「Sate Lab(サテラボ)」の発表が行われた。金本成生氏は「シリーズAに続き、シリーズBラウンド1stクローズの資金調達を発表できることを心より嬉しく思います。この度始動したSate Lab(サテラボ)を通じて、さまざまなソリューションを皆様とともに社会に提供していけることを楽しみにしています」と語った。



そしてプロジェクトに参画した企業3社から挨拶が行われた。三井住友海上火災保険株式会社、企業マーケット戦略部宇宙開発チーム課長の船越亮氏は「弊社は1975年にNRZによる菊1号の打ち上げから、国内初の宇宙保険に加入いたしました。そこで幹事会社として反映させていただき、以来宇宙領域での活動を行っております。スペースシフト様のAI技術に弊社の保険会社としての知識を反映させ、災害時の損害保険や保障前後のサービスの構築で新事業創出を目指しております」と話した。


次にジオテクノロジーズ株式会社 執行役員 マップディベロップメント統括の佐々木秀孝氏が登壇した。ジオテクノロジーズは、主にスマートフォンやカーナビ地図の作成を行う企業。アプリ開発も行っており、ユーザーが歩いたデータをポイント還元する「トリマ」は1800万ダウンロードを達成している。


佐々木氏は「地図は作った側からどんどん古くなってしまう課題を抱えています。そこでスペースシフト様のAI技術を用いてより安価で広範囲、高頻度でのメンテナンスが実現できました。これから衛星データを用いてより多くの価値を生み出していけることを期待しています」と語った。


最後に株式会社電通 Startup Growth Partners ビジネスクリエーション部の佐々木瞭氏が登壇し、「スペースシフト様とは、2022年より立ち上げた Startup Growth Partnersという組織でマーケティングやブランディングなどを通じてご一緒させていただいております。生産現場を宇宙の視点から見通すことで、マーケティング効率の最大化を広告の面で高めています。また、スペースシフト様の取り組みに弊社のクリエイティブ、顧客ネットワークを使ってより多くのビジネスに活用していく共創ができることを期待しています」とコメントした。



衛星データとAIで、あらゆる課題の解決を目指すスペースシフト。パートナー企業との共創「Sate Lab(サテラボ)」を通じてどのような発展を遂げるのか今から楽しみである。


情報提供元: マガジンサミット
記事名:「 スペースシフトが事業共創プログラム「SateLab(サテラボ)」始動を発表!シリーズBでは6億円の資金調達に成功