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「木造住宅の日」の10月18日にちなみ、2023年10月11日(水)、住宅メーカーの一(はじめ)建設(東京都豊島区)が、小学生に家づくりの素晴らしさを教えるため、盛岡市立向中野小学校(岩手県盛岡市)へ出前授業を行いました。大工の匠の技術を伝える授業や演習など当日の模様を、授業を受けた小学生や先生、社員の声と共にレポートします。
今回行われた出前授業は、日本木造住宅産業協会が制定した10月18日の木造住宅の日を翌週に控えた10月11日(水)に開催されました。
目的は、木造住宅の日にちなみ、普段、生活している住宅に関するさまざまなことを小学生に知ってもらうこと。
2021年の建設業の就業者数は、1997年のピーク時と比べて約29%減(※)となっており、人手不足も進んでいることから、家づくりの素晴らしさや職人の匠の技術などを間近で体感・体験してもらうことで、大工という職業に興味を持ってもらうことも目的に含まれています。
※国土交通省
https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/const/content/001493958.pdf
当日は、1部と2部に分け、座学の授業や実際に手を動かす演習を通じて盛りだくさんのプログラムにて開催されました。
1部では、国内の木造住宅の割合や日本の森林の現状など、家にまつわる授業を実施した後、一建設で正社員として働く髙貝洋輔 大工が登場し、現場で使っている工具入れやノコギリなどを実演しながら紹介。最後に、小学生が自ら、ノコギリで木材を切る実技体験が行われました。
小学生からは、「昔は人の手で木材を切っていたのに、最近は電動でできるのはびっくりした。図工の時間ではノコギリを上手く使えなかったので、今日は真っ直ぐ切れて良かった。また機会があったら教えてもらいたい」、「大工さんのことは知っていたけれど、今日は知らない道具もあることを知り、とても勉強になった。大工さんになってみたいと思った」などの声が挙がりました。
担任の先生は、「自分が住んでいる家について詳しく学ぶ機会はなかったので良かった。ノコギリ体験では、図工の授業とは違い、実際に家を建築する現場で使われていることを児童は、理解できたのでは」と感想を述べました。
2部では、小学生が木造キットを組み立てる演習が行われました。
生徒たちに木造キットが支給され、木の板にペンでイラストを描いたり、彫刻刀で彫ったりした後、ボンドやマスキングテープで組み合わせ、牛や豚の顔がついた、思い思いのティッシュケースができあがりました。小学生たちが、オリジナルのティッシュケースを作るのに夢中になっている姿が印象的でした。
小学生からは、「とても良いものができあがって満足」、先生からは、「木のにおいを感じたりしながら触って作るという、学校の授業ではできない体験をさせていただいた。家に持ち帰って、家族にも話をしながら使えるモノなので、より嬉しかったのでは」などの声が挙がりました。
出前授業を終えて、今回の進行や授業で講師を務めた一建設の鈴木里司 執行役員は、次のように話しました。
「小学生の皆さんが目を輝かせながら、興味を持って聞いてくれたので嬉しかったです。
弊社は、創業以来、地域に愛される会社を目指しており、10月1日に盛岡営業所を開設したことをきっかけに、この地域で何かやれることはないかと考え、出前授業を開催しました。
教科書だけの勉強ではなく、実際に見て、触れて、体験したことで、自分の住んでいる住宅に興味を持ち、新しい発見や気付きを得てもらえればありがたいです。
建築業界では、大工をはじめ担い手不足が問題となっているので、将来、こんな職業につきたいと思ってもらえれば嬉しいです。今後も、年齢問わず、地域の方と関われる機会を設け、皆さんに喜んでもらえる取り組みを展開できればと思っています」
一建設の出前授業は、小学生にとっては貴重な体験ばかりだったのではないでしょうか。これを機会に、小学生たちの日々の学びや将来のキャリアに“建築”が活きてくるといいですね。