10月12日、「情報を世界中の人に最適に届ける」を理念に情報キュレーションサービスを展開する「株式会社Gunosy」が、都内で新規サービス「ウデキキ」のメディア向け説明会を開催。取締役で新規事業開発室室長の西尾健太郎氏が出席し、新規サービスの着想から特徴、今後のロードマップなどについて説明した。

「ウデキキ」は、OpenAI社が開発した対話型AI「ChatGPT」を搭載した新サービス。自治体や企業による業務への活用が注目されていながらも、実際の活用頻度や活用実績に対する課題解決を目的として11月上旬にリリースされる。

西尾氏は、自然言語処理・機械学習の発展を記事の推薦や分類に取り入れ続けてきた同社が生成AIの一種であるLLM(大規模言語モデル)活用として6月に「Gunosy AI」を開発したことに触れた上で、実際の活用頻度や活用実績における課題を解決するために、社内のIT活用とDX推進に課題を持つすべての企業に向けたChatGPTを搭載した業務支援特化の生成AIサービスとして「ウデキキ」を開発したことを明かした。

LLMの活用が進まない要因として、自由度が高過ぎることで業務での具体的な活用イメージを形成しにくいことや、どのように質問を投げ掛ければ望む結果が得られるのかが一般的に理解しにくいことを挙げた。「ウデキキ」では目的に合うプロンプトを作成し、課題を解消できるとのこと。

サービス画面では、主なスキルとして「エクセル作成のサポート」「適切な言い回しの提案」「アイデアブレスト」「ビジネスメールの作成」etc.…といった中から目的のスキルを選ぶことからスタートし、AIからの質問に答えていくだけで簡単に望んだ回答を得られる仕組みとなっている。

また、セキュリティについては、ISMS基準に合格した同社が運営し、MicrosoftAzureの基準に準拠したセキュリティとデータの秘匿性を担保しているため、高品質なセキュリティ環境を実現。入力したメッセージ履歴においても、各企業ごと個別に暗号化され、外部の不正アクセスから機密情報を保護しているとのこと。

さらに、社内横断機能を搭載しており、活用度合いを管理者によってチェックできたり、社内DXを推進できたりするナレッジ共有を簡単にするという3つの特徴を有しているそう。

このようなインターフェースで、ITリテラシーに課題感のある企業でも扱いやすいサービスを提供することでAI利用のハードルを下げることを“フェーズ1”として捉え、今後は「Gunosy AI」の技術をこのプロダクトの上に乗せることでより高度なタスクをさばき、業務改善の幅を広げることを目指しているのだとか。さらに、西尾氏は「最終的にはさまざまな企業の業務改善に向けた方策として『Gunosy AI』を直接カスタマイズして提供するといった個々の導入企業に特化したサービスも視野に入れている」と展望を語った。

情報提供元: マガジンサミット
記事名:「 対話型AI「ChatGPT」をより身近なものに! 新サービス「ウデキキ」で簡単に業務を支援