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当イベントは、コロナ禍で制限された高齢者のみなさまの笑顔をダンスで取り戻したい、という想いをもとに企画された。2回目の開催となる今回は、アルツハイマー月間記念企画として、楽しみながら五感刺激と脳波について学べるトークセッションが実施された。
トークセッションの特別企画「ガンマ波サウンドタイム」では、杏林大学名誉教授 古賀良彦氏が登壇し、認知症予防やガンマ波について解説を行った。
DJ OSSHY氏から「健康を維持していくためには脳も健康でなければいけないということですが、脳の健康のためにはどのようなことに気を付ければいいでしょうか?」という質問を受け、古賀氏は「体の健康は3つの条件があるんですよ。体が元気、心も元気、そして社会的なこと。今日のイベントでは体と社会的なことはみなさん十分満たされてると思います」と返答。加えて「脳も元気だと心も元気になるんですよね。アルツハイマー病を予防するには認知的介入、つまり五感を磨くことと、耳を良くすることが良いと言われています」と説明した。
さらに、「音楽のいろんな音の中でも40Hzの音をしっかり聞くとアルツハイマー病の予防の役に立つガンマ波が発生する、という研究結果があります。そのために、人が40Hzの音を聞きやすい状況を機械で作っていこうということで、40Hzの音に変調する技術が開発されたようです。ディスコサウンドを楽しみながら40Hzの変調音に聞こえるような工夫ができます。テレビに使うこともできて、家事などをしながら40Hzの変調音を聞くことができるんですよ」と、技術や効果を紹介した。
40Hzの変調音は"ガンマ波サウンド"と呼ばれている。
解説の後は、ディスコの定番曲、Cheryl Lynnの"Got To Be Real"が実際にガンマ波サウンドになって会場で流された。ガンマ波サウンドは普通よりも脳に刺激がありそうな、アタックが強く空気が振動しているように思える音が特徴的。ガンマ波サウンドでも普段の音楽と同じく参加者はノリノリで踊っていて、健康になりながら楽しめるダンスタイムとなった。
参加者にイベントの感想をうかがったところ、88歳を過ぎたという女性は「ステップに乗るのが楽しいです。上手に足が運べないけどリズムに乗るのが楽しい」と笑顔で語っていた。また、他の方にも聞いてみるとディスコブームの当時からダンスを踊っていた方、年齢を重ねてからダンスを始めた方、そのどちらもダンスと音楽を楽しんで過ごしていることがわかった。