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川嶋氏はアメリカ留学を経て、市長秘書として2002年にFIFAのワールドカップや国内外のトップリーダーなどの対応に従事。
2007年から上場企業の経営幹部育成を手がけています。
2014年には、ヨーロッパの国際教育機関の日本代表にも就任。
そこでグローバル企業の女性経営者や役員のリーダーシップ開発やエグゼクティブ教育に従事。
2015年に、ウーマンズリーダーシップインスティテュート株式会社を設立しました。
現在、女性のグローバルリーダーや経営幹部の育成を、女性の起業家支援のほかにも、Z世代の女性と一緒に生き方を考えたり、対話をする活動を積極的に行っています。
今回受講した品川女子学院高等部の生徒たちの中には、どのような進路、キャリアを描けばいいか悩んでいる生徒もいました。
「自分のキャリアは自分で作れる」と語る川嶋氏。
3月8日は国連が定めている国際女性デーですが、歴史を辿っていくと、女性は選挙に参加する権利「参政権」がない時代がありました。
「参政権」を経て、今はあらゆる職業に就いて活躍している女性や経営者の女性、議員になっている方もいます。
そのような社会の変化から、意思決定をする「意志決定層」に女性が増えていくことを推進したいと想い、女性のリーダーを育成する活動をしています。
川嶋氏は、子供の頃は保育士になりたかったそうですが、中学生になり、初めて外国人の先生と仲良くなると、英語を介することで自分の世界が広がることが楽しくなりました。
留学をして英語教師になることを夢見ながら、サッカーが有名な街で女子サッカーをしながら学生時代を過ごしました。
念願のアメリカ留学はしましたが、やりたかったのは英語の先生になることではないと気付きました。
就職をする前にもう一度アメリカへ行く機会があり、アメリカで運命を変える出会いがありました。
清水市長にインスパイアされ市長秘書になり、自分の仕事が誰かの役に立っていて社会を変えているというやりがいを感じるようになりました。
今の自分から過去を振り返ると未来のキャリアを作っていることが分かりますが、生徒の方々は今がどう将来に繋がるかクリアではないかもしれません。
川嶋氏は、今は多様性の時代で沢山の選択肢があるからこそ、今やってみたいことや興味があることはどんどん経験をしていき、大好きで夢中きなれる仕事に出会うには、さまざまな職業があることを知るのが大切だと語っていました。
自分の「好き」と「得意」が重なると他の人が磨くよりも良くなるので、好きなことや夢中になれることを探すことが重要だということから、生徒たちが好きなものと嫌いなものをノートに書き出しお互い発表し合うセッションも行われました。
好きなことはあっても得意なことは自分一人では見つからないこともあります。
周りの友人や家族など客観的な声を聞くことで見えてくる、意外な自分もいるかもしれません。
自分では当たり前だと思っていることでも、実は周りから評価されていることもあるので、人の声に耳を傾けることも大切になります。
自分たちが選択した、文系・理系の選択があっているか不安を感じているという生徒たちに対して川嶋氏は、「どちらを選んでも未来は大丈夫。」と力強く語ります。
社会に出てからも学べる機会は無限にあるので、自分が望む未来は大人になった後からでもつかむことができます。
そうやってキャリアを積んできた川嶋氏は、「いつか仕事に就いた時に、あの時の経験が活きていると分かる日がくるので、今は好きなことや興味があることを磨いていってください」と、生徒たちへエールを送りました。
講演の後は、Amazon Original ドラマ『エンジェルフライト 国際霊柩送還士』の第一話を試写。
海外で亡くなった方の遺体を、国境を越えて遺族の元へ送り届ける国際霊柩送還士の姿を描いたヒューマンドラマです。
第一話では、マニラの収容所から消えた遺体を、米倉涼子演じる「エンジェルハース」の社長・那美と松本穂香演じる新入社員・凛子が探し出し、遺族の元へ送り届けるというストーリーでした。
最後に主演の米倉氏から生徒たちへ「仕事が好きとか嫌いではなく、誰かのためになること自分自身でも好きになれる仕事を見つけてください。いろいろな分かれ道に悩んだり苦しむこともあるかもしれませんが、皆さんには無限の可能性が広がっています。」とサプライズメッセージもあり、生徒は「物語も感動したし、一つの物語を通して私たちが知らない仕事を知れて良かったです。見えないところで働いている方がいるから、私たちが幸せに過ごせるのだと思いました。」と感想を述べていました。
国際霊柩送還士という、あまり知られていない職業をあつかった作品ではありますが、プロフェッショナルとして使命や誇りを持って仕事をしている方々がいるということを知り、生徒の方々は未来の選択肢を広げる機会となったことでしょう。