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これは日本にはまだまだエシカルフードの市場がないので、Tカード会員数や約35億件の購買データを活かし、仕組みをTカードが提供することでエシカルフード市場をつくっていくなど、1地域や1企業では解決が難しかった社会課題への解決を共創により目指し社会貢献していくことを目指す取り組みだ。
欧米で生まれたエシカル消費・エシカルフードのムーブメントだが、現在、日本ではエシカルフードの明確な定義や基準がなく、どの食品がエシカルなのか生活者には分かりづらかった。そのため活動の一つとして「Tカードみんなのエシカルフードラボ」は2022年3月に「エシカルフード基準(大手企業 ver. )」、2022年9月に「エシカルフード基準(中小企業 ver.)」を作成。
今後、基準を企業が自己採点し、基準を満たせば「エシカルフード基準」を満たした商品として、生活者へ推薦する仕組みづくりをしていくことを目指しているとCCCMKホールディングス株式会社「Tカードみんなのエシカルフードラボ」プロジェクトリーダー 瀧田希氏は話す。
すごくエシカルな人が100人より、たまにエシカルな人が1000人の方がソーシャルインパクトが大きい。そのため、今後の取り組みとしてはエシカル商品を身近に感じてもらえるような「エシカルフードアクションスコア」のサービスを提供をしたいと考えている。
これは認証ではなく、推薦であり、エシカル消費をスコアにより見える化することでエシカルフードは多少価格が高いものの、せっかくなら買ってみようかなとモチベーションの向上などに繋げたいと瀧田氏は説明。
私たちができることは入り口をつくることだと言い、たまにエシカルな消費行動をする人が増えるような仕組みをつくりたいと思っていると話した。意外にもエシカルな商品はコンビニやいつも使っているスーパーにもあるので日常気軽に手にもらってもらいたいと活動の目的を説明した。
また、今回、日本初制定の「エシカルフード基準」を満たした商品の販売企画イベント「 Hello,エシカル!〜お買い物から地球を考える〜 」を10月16日(月)〜11月15日(火)の1カ月間、代官山 蔦屋書店で開催する。
売り場では、初めて「エシカルフード基準」を満たしたチョコレートやコーヒー9社39の商品に加え、エシカルに関連した書籍を販売している。
発表会では実際に商品を販売しているメーカーも登場。私たちににも身近な株式会社明治の商品にも「エシカルフード基準」を満たした商品があり、今回、このフェアでも販売している。
株式会社明治 木原純氏がエシカルフードの取り組みについて説明した。
問題が多いカカオに対して持続可能な取り組みをしている。具体的には持続的な調達活動で、現在支援しているベネズエラ、ブラジル、ペルー、ドミニカ共和国などで生産されたカカオ豆を100%調達する目標を掲げていると話した。
Dari K株式会社 吉野慶一氏。今回のフェアでは「カカオサンドクッキーミルク(6枚)」など3商品を販売している。消費者に対して美味しいチョコレートを届けるということだけでなく、生産者と環境にも配慮したチョコレートを作っていることを考えていると話す。
例えば、インドネシアにおいて、今までは美味しいチョコレートを作る上で大切な発酵というプロセスをしようがしまいが同じ価格で購入されるなど努力が報われない環境だった。その問題点を解決し、生産者が努力して作物の質を高めることで生産者自らが勝ち取るフェアトレードを目指すなど活動している。
小川珈琲株式会社 三輪欣悟氏。京都のレギュラーコーヒー製造メーカーで取り扱っているコーヒーの原料は約20か国、約500農園になる。コーヒー農家は引っ越しができないので、その環境と人がサステナブルであることが重要。ずっと美味しいコーヒーが飲めるよう、世界のさまざまな認証を受けたコーヒー豆を買うなど活動を行ってきていると説明した。
今回はエシカルフードが実際に手に取って見れる機会なので、気になる方は足を伸ばしてもらいたい。このように「Tカードみんなのエシカルフードラボ」の取り組みにより日本でもエシカル市場が身近になっていきそうだ。