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この「4004」からソフトウエアの開発史は大きな一歩を踏み出します。1974年には「4004」改良版後継マイクロプロセッサー「4040」が発表され、同年には初期のパーソナル・コンピュータを誕生させることとなる歴史的な半導体製品「8080」が登場します。この「8080」は、世界的大ヒットとなったインベーダーゲームのCPUとしても有名です。
マイクロプロッサー(半導体)技術は微細化が大きな目標のひとつです。インテル株式会社執行役員常務第二技術本部本部長の土岐英秋氏によると、現在、トランジスタの構成はウイルスの大きさ(100nm)よりも小さく、さらにシリコン原子の大きさ0.24nmにまで近づいてきているそうです。
より微細に高性能に進化したトランジスタはパソコンの使い道を広げ、今や新しい時代のライフスタイルやニューノーマルな世界を構築する要素のひとつとなりました。
ゲームはさらなる快適さとスピード感が求められ、仕事ではAIを使った画像処理や動画を含めたデータのやり取りなど、パワーを使うアプリケーションが増えてきました。リモート会議システムは個人レベルで当たり前に利用するようになり、児童・生徒1人に1台のパソコンと高速ネットワークを整備する文部科学省の取り組み「gigaスクール構想」も進められています。
4K解像度をつかった表現、メタバースの楽しみ方、専門性の高かったクリエイティブな作業もアクセラレーションツールを使うことで、自動で行えるようになりました。パソコンを開けばどこでも職場や学校、映画館、ショッピングモールになる世界が到来し、私たちのライフスタイルに広く溶け込んでいます。
このようにゲーム、クリエイティブ、オフィス、エデュケーション…さまざまなアプリケーションを利用するにあたり、それぞれの用途にあわせた最適なパソコン性能が求められるようになります。例えば仕事ならば、メールやワードなどは安定した性能と効率の良さを、一方で画像編集では、高いスペックとパワーが必要とされるわけです。
現在、Intelは昨年11月に発売した、世界最高レベルのゲーミング・プロセッサーである「第12世代 インテル Core i9-12900K プロセッサー」をはじめとした「第12世代インテル Core プロセッサー・ファミリー」を展開中です。
この「第12世代インテル Core プロセッサー・ファミリー」では、処理パフォーマンスを重視する「パフォーマンスコア(Pコア)」と、電力効率を重視する「高効率コア(Eコア)」の両方をあわせた「高性能ハイブリッド・アーキテクチャー」を搭載しており、高性能か高効率か、使用するアプリケーションの用途にあった性能を発揮できる仕組みになっています。
これは、人間の運動能力でいうところの短距離走(高性能)と長距離走(高効率)のいいとこどりといったところ。さらに、効率良く処理方法を割り振るハードウェア「インテル®スレッド・ディレクター」が搭載されており、OSと協調して“選手”をどのようにうまく使うかを計算します。
メモリ技術においては、従来のDDR4に加えてDDR5をサポートしており4倍のRAM容量となっています。これは、例えるならば“4車線の一般道”から“5車線の高速走路”に変わるくらいの差があり、これにより処理負荷の高いタスクを実行するゲーマーやユーザーに快適な作業環境を提供し、モバイルユーザーにとっては重要な消費電力の低減を見込めます。
ネットワーク面では、「インテル® Killer
さらにプロセッサー以外のインターフェイスの部分では、PCIe 4.0からPCIe 5.0にかわることで“車線”が2 倍に増えるため“渋滞”を緩和し、従来よりも早い速度でのデータ転送が可能になります。
ユーザーからは“Intelが掲げた「Built for the next generation of gaming」というキャッチコピーは本当だった”と言われるほど、第11世代から大きな性能向上を果たしている「第12世代インテル Core プロセッサー」。これらのプラットフォームを搭載したポータブルノートパソコン、高性能ハイパフォーマンスパソコンなど、2022年中に250種類におよぶノートブックパソコンが登場する予定だそうです。