みなさん、こんにちは。十束おとはです。

10月を迎え、やっと涼しくなってきましたね。

まさに季節は、映画の秋! 映画館へ足を運びたくなる日々の開幕です。

さて、みなさんは今、どんな作品が観たい気分ですか?

静かな物語にじっくりと浸るのも、手に汗握る展開に思い切り飛び込むのも、映画ならではの醍醐味。ちなみに私は、仕事終わりにひとりで映画館へ行くことが多いのですが、その日の気分に合わせてまったく違う世界に浸り、リフレッシュする時間が何よりの幸せです。

今回は、対照的な2作品をピックアップ。「静」と「動」、それぞれの魅力が光るこの秋注目の映画をご紹介します。


【静】『ナギダイアリー』




まずご紹介するのは、映画『ナギダイアリー』。

『恋愛裁判』『LOVE LIFE』などで知られる深田晃司監督が、松たか子を主演に迎えて描く人間ドラマです。


自然豊かな町「ナギ」。この地でひとり創作に打ち込む彫刻家の寄子のもとに、弟の元妻で建築家の友梨が、休暇をとって東京から訪れる。義理の“元姉妹”である友梨をモデルに彫刻を制作する数日間。若くして妻を亡くした好浩、その息子の春樹と親友の圭太――。異なる場所で生きる寄子と友梨の再会は、穏やかだったナギの日常に小さな揺らぎをもたらしていく。

(映画『ナギダイアリー』公式サイトより)


まず触れたいのが、映像の美しさ。撮影が行われたのは、岡山県奈義町。広大な自然は美しく、一方で夜の町並みには呑み込まれてしまいそうな怖さすら感じます。

劇伴がほとんどないため、虫や鳥の声、彫刻を制作する音など、「生きている音」が心に響きました。いきいきとした緑や澄んだ青い空を観ているだけで癒されます。

そんな豊かな自然に囲まれた町で描かれるのは、決して穏やかな感情ばかりではありません。

人と人とのつながりが密接な、地方の小さな共同体。互いの顔が見える関係だからこその温かさがある一方で、閉鎖的な環境ならではの息苦しさも感じられます。

どこまでも広がる美しい風景とは対照的に、そこで暮らす人々を取り巻く人間関係は、時にぎゅっと胸が締めつけられるような瞬間もありました。

そして、本作を通して考えさせられるテーマがいくつかあるのですが、その中のひとつが「孤独」と「孤立」の違い。

ひとりで暮らしているからといって、誰ともつながっていないわけではありません。反対に、たくさんの人に囲まれていても、孤独を感じる瞬間はあるものです。

誰かと一緒にいることが幸せなのか。ひとりで生きることは寂しく、孤立したものなのか。

本作は、そんな単純な二択では語れない、人と人とのつながり方を静かに問いかけているように感じました。

美しい自然の風景とともに、自分自身の生き方や、周りの人との関係性についても思いを巡らせたくなる一本です。


(C)2026 ナギダイアリー・パートナーズ (スターサンズ/八朔ラボ/ワンダーストラック) / Survivance / Momo Film Co.


【動】『バイオハザード』



続いてご紹介するのは、映画『バイオハザード』。

世界的人気を誇るカプコンのサバイバルホラーゲームを原作に、新たな物語を描く作品です。

監督を務めるのは、『WEAPONS/ウェポンズ』などで知られるザック・クレッガー。原作ゲームの世界観をベースに、これまでとは異なる視点から恐怖の世界を描きます。


主人公は、どこにでもいる普通の配達員のプライアン。”ある医薬品”をラクーン・シティに届ける仕事を受けたことから、悪家の一夜が始まった。

主人公目線でリアルタイムに進行する90分間。

次々迫りくる恐怖の連続。 なんの能力もない一般人にできることはただひとつ。

逃げること。

果たして彼は、90分後、生き残ることができるのか。

(映画『バイオハザード』公式サイトより)


先ほどの『ナギダイアリー』とは打って変わって、こちらは激しい「動」の世界。

今作は、これまでの映画『バイオハザード』シリーズとは、一味違った新鮮な作りとなっています。

主人公補正が一切ないブライアンがラクーン・シティに向かうのですが、強い装備もチュートリアルもなしで数々のゾンビに立ち向かう姿がリアルで、思わず引き込まれました。雑エイムで銃を外す姿にも「分かる〜!」と共感してしまい、主人公にこんなにも親近感を覚える『バイオハザード』は、なんだか新鮮。

弾丸を節約したり、武器がだんだん強くなったり、引き出しを開けて弾丸をゲットしたり、場面の切り替わりがステージっぽかったり。ゲームではおなじみのタイプライターやハーブが登場したり、カメラワークがゲーム画面を彷彿とさせたりと、1ゲーマーとしてテンションが上がる部分がたくさんあり、胸熱でした。

最初にメインビジュアルを観たときはシリアスなのかな? と思ったのですが、個人的には歴代作品で一番コメディ寄り。ザック・クレッガー監督作品ではおなじみなのですが、振り切りすぎてもはや笑えてくる感覚が、今作にもたくさんありました。ちなみに、序盤にはジャンプスケア(突然の演出で観客を驚かせる手法)が何度かあり、私は見事に劇場で飛び跳ねました。両隣の方、すみません。


そして、ブライアンは思わぬ方向へ……。

途中、ボイスメッセージを録音する場面も、一見すると涙を誘うシーンなわけですが、『バイオハザード』を遊んだことのある人は「あ、これは……」となってしまうはず。

ネタバレしたい箇所がたくさんあるのですが、まずは劇場でご覧ください。

強いていえば、アクションが大好きなので、ゴリゴリのアクションシーンも観たかった!

でも、「アクション」という言葉が似合わないブライアンだからこそ、今作が良いものになったと思うので、これはいつかの機会にとっておきます。

日常から離れ、非日常の世界へ思い切り飛び込み、90分間、逃げ続ける主人公とともにハラハラしたい!

そんな刺激を求める日に、選びたい一本です。



あなたは「静」と「動」、どちらの気分?

今回ご紹介したのは、まったく異なる魅力を持つ2作品。

静かな世界の中で、人々の感情が揺れ動く『ナギダイアリー』。一方、息つく暇もない恐怖の中で、感情を揺さぶる『バイオハザード』。

この秋は、ぜひその日の気分に合わせて、対照的な2つの映画の世界に飛び込んでみてはいかがでしょうか。





十束おとはさんコラム・バックナンバー


◆ドレスやジュエリー、家具、絵画など約200点が展示 “美しさの向こう側にあるもの”とは──横浜美術館「マリー・アントワネット・スタイル」

https://getnews.jp/archives/3742002 [リンク]


◆この言葉を心に刻んで生きていこう」人間ドラマに涙腺崩壊『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』レビュー

https://getnews.jp/archives/3734347 [リンク]


◆街並みを味わいながら「川越氷川神社」を散策、すっかり夏休み気分

https://getnews.jp/archives/3731451 [リンク]


◆「作品を愛する人たちと空間を共有できることが幸せ!」期間限定カフェ「STAR WARS CAFE : Galactic Diner」

https://getnews.jp/archives/3724697 [リンク]


◆「とにかくやるしかない時が人生にはある」生きる上で大切にしたい『プラダを着た悪魔2』3つのエッセンス

https://getnews.jp/archives/3719538 [リンク]


(執筆者: 十束おとは)


情報提供元: ガジェット通信
記事名:「 映画の秋!「静」と「動」それぞれの魅力が光る注目作品をピックアップ(十束おとは) 」