『歴史の証言 〜あの日 何が語られたのか〜』緒方貞子が難民問題を語る貴重な映像がYouTubeにて公開中
戦後から現代に至るまで数多くの日本外国特派員協会(FCCJ)での記録をたどり、膨大な音声と写真アーカイブを元に歴史的瞬間が蘇る、ヒストリーチャンネルが贈るオリジナルドキュメンタリーシリーズ『歴史の証言 〜あの日 何が語られたのか〜』をヒストリーチャンネル公式YouTubeにて公開中です。
9月の「歴史の証言」は、1991年に平和と人道を掲げる国連難民高等弁務官に日本人で初めて就任した緒方貞子さんによる貴重な会見の模様。組織のリーダーには欧州からの白人や男性に偏っていたが、世界的な人道機関のトップに立つこととなった日本人の緒方さんは、日本が国際社会の中で果たすべき役割を示唆する必要がありました。
時代はソ連崩壊の影響で、アフガニスタンは内戦、ユーゴスラビアでは民族対立が激化し、難民は過去最大の1700万人に。緒方さんは、相手が武装勢力でも実効支配者である限り、ためらわず交渉に臨みました。記者から、避難先から帰還するアフガニスタン難民が年間180万人に上り、全体の3分の1の人数が帰還完了するまでに3年はかかるという予測について「私は思いません。こうしたことを計算するべきではない。どの国に避難するかは受け入れる側の状況や条件によるもの。またこうした問題にはさまざまな支障やトラブルはつきもので、物事はそんなふうに進みません。自国に戻らないと決断する人も多いでしょう。彼らが抱える複雑な背景を考慮しなければならない」と記者からの試算を真向から否定しました。
難民問題を政治利用することについての質問には「私はメディアと出来る限り上手く付き合うことにしている。難民問題に注目を集めるうえでメディアの存在は非常に役に立つ。しかし同時にすべての地域社会に対して中立で公平な姿勢を保たなければならない。それが私たちの基本姿勢。私たちは人道支援機関であり不可欠だからです」と改めて自らの組織についてのスタンスを強調。
そして、職務に就く前にビルマへの訪問した緒方さん。国際機関としてビルマに入ったことについて「ビルマ政府は開かれた国とは言い難い。国際機関の立ち入りを認めることには消極的。ただ平和とは多面的なもの。戦争のない状態はもちろん、生活の困窮がないことも重要です。その状態が続かなければ難民問題は解決したとは言えないでしょう」と、日本人として人道機関のトップに立つ使命感を明かし「難民という複雑な問題は可能性とリスクの両面を持ち、連帯と新たな国際協力が求められていることを強調したい」と緒方による新たな人道支援の進む道を示したのです。
『歴史の証言〜あの日 何が語られたのか〜』
「緒方貞子:難民問題に立ち向かう交渉術」
9月18日(金)より「ヒストリーチャンネル」公式YouTubeにて公開!
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