帰りたいのに“20年”帰れない男!? 話題作『オデュッセイア』 オデュッセウスのガチ試練を現代人の連休ライフと比べてみた
9⽉19⽇(⼟)から9⽉23⽇(⽕・祝)にかけて始まる⼤型連休、シルバーウィーク。9⽉に5連休が発⽣するのは、なんと2015年以来、約11年ぶり! せっかくの⼤型連休を使⽤して、旅⾏に⾏ったり、⾳楽フェスに参戦したり、キャンプをしたり、久しぶりに実家へ帰ったりと、すでに予定を⼊れられている⼈も多いのでは︖とはいえ、楽しいことばかりでないのが⼤型連休。どこへ⾏っても、⼈の波!⽬的地に着く前から⾼速道路で激しい渋滞にハマり、ようやく到着すれば「駐⾞場満⾞」「トイレもフードコートも⼤⾏列」、さらには「スマホが圏外&通信制限︕︖」なんてストレスに晒され、テンションがだだ下がりした経験は誰にでもあるはず。せっかくのお出かけでも、気づけばストレスとの戦いに…。
「もう家から出ないほうがいいのでは︖」…そんなふうに⼤型連休でのお出かけを躊躇している⼈にこそ、いま絶対に観て欲しい映画、それがクリストファー・ノーラン監督が贈るエンターテインメント超⼤作『オデュッセイア』(9⽉11⽇(⾦)全国公開)です。
マット・デイモン、トム・ホランド、アン・ハサウェイ、ゼンデイヤなど主役級の超豪華キャスト終結でも話題の本作は、全世界興収は15億ドルを超え、(15億5260万ドル/約2515億円 1 ドル=162 円換算/8⽉30⽇時点)R指定映画歴代最⾼興収の『デッドプール&ウルヴァリン』の記録を破⽵の勢いで突破︕(2026年8⽉20⽇ Variety 調べ)さらにノーラン監督史上最⾼ヒット&IMAX®歴代最⾼の興⾏収⼊も記録し、まさに“規格外”の超⼤型エンターテインメント超⼤作として、⽇本でも公開前から熱視線が注がれています。
そんな本作は、主⼈公・オデュッセウス(マット・デイモン)が愛する妻(アン・ハサウェイ)と息⼦(トム・ホランド)が待つ故郷へ帰るまでの姿を描いた物語。ところが、その道のりは超過酷!神々の介⼊や巨⼈、さらには魔⼥、荒れ狂う⼤海原まで…容赦なく⽴ちはだかる試練のオンパレード。しかも、オデュッセウスが家族のもとへ辿り着くまでにかかった年⽉は、なんと10年!トロイア戦争のために故郷を離れていた時間も⼊れると、故郷に帰るまで実にトータル20年︕︕そんな彼の姿を⾒れば、⼤型連休のストレスを「⾟い」なんて…2度と⾔えない? そこで今回は、【現代の壮絶な連休ライフ】と【古代の漂流ライフ】を徹底⽐較⼤型連休のおでかけ先で待ち受ける“ちょっとした試練”と、オデュッセウスを襲う“ガチ試練”をそれぞれ⾒ていきましょう。
⽐較1:移動⼿段 現代⼈は渋滞で⾞に⽸詰、オデュッセウスは過酷すぎる⽊造船で船旅!
◆現代⼈の場合:通過するだけも3時間…⽬的地に着く前からはじまる、睡魔と疲労の戦い
◆オデュッセウスの場合:旅路の相棒は“古代の⽊造船”…「これ、溺れるよね︖」という不安と共に命懸けの航海開始
大型連休での壮絶エピソードとしてよく語られるのが、高速道路などでの激しい渋滞。ピクリとも動かない車の中で缶詰状態になってしまえば、睡魔と疲労の戦いもピークに。朝早くから出発したのに、目的地へと到着する頃にはすっかり夕焼けに……なんてことも珍しくない。一方、トロイア戦争が終え、家族が待つ故郷への帰還を目指すオデュッセウス。彼が乗り込んだのは…古代の木造船!戦いの疲れも残る中、「あとは船に乗って帰るだけ…」と思いきや、彼を待ち受けていたのは……想像を絶するほどの荒波!そして容赦ない豪雨や風、吹雪までもが襲いかかる。「そもそも沈まない?溺れない?」と心配すらしたくなるほどの大海原を相手に、オデッセウスによる故郷への命懸けの航海が幕をあける。渋滞で数時間車が動かない我々現代人に対し、オデュッセウスは船が動かないどころか、命が危ない!“帰宅難民”の格の違いを見せつけている!
比較2:休息現代人は大行列に遭遇、オデュッセウスは超絶ヤバい巨人とご対面!
◆現代人の場合:サービスエリアでお腹を満たそうとしたら……絶え間ない行列&席取り合戦
◆オデュッセウスの場合:漂流した先で食料を探していたら……得体の知れない巨人「キュクロプス」の洞窟と遭遇
大型連休の大混雑といえば、みんな大好き“サービスエリア”もその一つ。束の間の休憩を楽しむために立ち寄ったはずが、駐車スペースを探すだけでも一苦労…。ようやく車を停められたかと思えば、フードコートもトイレも人の山!まったく進まない大行列に、フードコートの席取り合戦に…気づけば、旅の目的地よりも長く滞在していた、なんてこともしばしば。
現代人がサービスエリアで束の間の“地獄”を味わう一方、オデュッセウスはたどり着いたのは、さらにシャレにならない島だった!?食料と物資を探し求めるオデュッセウス一行がとある洞窟で遭遇することになるのは、羊を飼う一つ目巨人・キュクロプス。ところが、オデュッセウスのある行動をきっかけに、キュクロプスは大激怒!逃げ場のない洞窟に閉じ込められ、待ち受けるのはまさに絶体絶命のピンチ。踏まれて死ぬか、喰われて死ぬか……。サービスエリアの大行列が可愛く思える、1秒1秒が命懸けの死闘がはじまる!
比較3:ハプニング現代人はスマホの電波や通信制限で大苦戦、オデュッセウスは“人の尊厳を奪われる”寸前へ!?
◆現代人の場合:スマホの通信制限or圏外に……“何もできない”状態でストレス爆発!
◆オデュッセウスの場合:漂流先で魔女に遭遇!無礼な振る舞いをした罰で、部下たちが“豚”の姿に……
どこへ行っても混雑し、待ち時間が発生する大型連休中、やはり頼りになるのはスマートフォン。現代人の旅路は“スマホ頼り”になりがちだが、イベント会場や観光地で「電波が弱い」「繋がらない」という場面に直面した経験のある人も多いはず。ようやく目的地に到着し、スマホでお店の場所を調べたいのに通信トラブル…。思ったように旅が進まず、イライラが募ることも。
現代人が「スマホが使えない!」と“小さなストレス”に悩まされる中、長い旅路で食料が底をつき始めたオデュッセウス一行は、たまたま見つけたアイアイエ島に降り立つことに。島全体には言葉では表現しがたい不穏な空気が漂う中、探索を続けていたオデュッセウスの部下たちは魔女・キルケと遭遇する。お腹を空かせた部下たちに、魔女は手料理を振る舞う。空腹に耐えかねた部下たちがごちそうを口にすると、なんと部下たちは次々と“豚”の姿に……!
電波がないどころか、“人としての尊厳が奪われる”というまさかの事態が発生。オデュッセウスたちには、現代人の想像をはるかに超える、桁違いの災難が待ち受けていた!
渋滞、混雑、行列、通信トラブル…。何かとちょっとしたストレスが付きまとう、大型連休。けれど、オデュッセウスの10年にも及ぶ旅路で経験する試練と比べれば……もう何も文句は言えなくなる!?スクリーンに広がるのは、現代人のちょっとした不満など一瞬で吹き飛ばす、ノーラン監督が全編IMAX®カメラで捉えた「圧倒的スケールの地獄絵図」だ。恐ろしい怪物や神々からの介入で満身創痍になりながらも、妻と息子の元へ「必ず、帰る。」という執念だけで20年生き抜いたオデュッセウス。絶体絶命の試練を彼がどう切り抜け、いかにして故郷へ帰還するのか——? その怒涛の伏線回収と圧巻の映像美を浴びた帰り道、あなたの目の前の渋滞は「エアコンの効いた車内で無事に帰れる、この上なく幸せな時間」へと変わっているはずだ!
ギリシャ神話初心者の筆者でも楽しめた『オデュッセイア』
最後に、試写で一足早く本作を鑑賞した筆者のレビュー、というよりも“感嘆”を残させていただきます。元々ギリシャ神話の知識も無く、かろうじて「トロイの木馬」については知っていたくらいだったので、約3時間の本作を鑑賞することは、正直に言うと少し勇気がいりました。しかし、始まった瞬間、そんな心配は瞬時に吹き飛びました。
神々の怒りを買った英雄オデュッセウスの勇ましさ、一つ目の巨人、魔女、海の怪物の恐ろしさ、時代設計の緻密さ、全てがスケール外で、俳優陣の魅力もとてつもなく、あっという間にエンドロールを迎えました。「愛、欲望、裏切り、復讐…全てのエンターテイメント要素が詰まっている」という本作ですが、まさにその通りで、特にアニメや漫画が好きな方は「こんなに面白い話が2,700年前に作られていただと…?!」と驚愕するはず。
『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』のセイレーンもそうですが、オデュッセウスの部下を豚に変えてしまう魔女の名前がキルケーで(劇中では名前は登場しませんが)、『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』はここから来ているのだなあと感心しましたし、神ゼウスのエピソードである「パリスの審判」は『名探偵コナン』の「工藤新一NYの事件」でも印象的に使われているので、ギリシャ神話というものがどれだけの作品に影響を与え、素晴らしいクリエイターたちが扱ってきたのかと感動しました。もちろん、ギリシャ神話がモチーフとなっている作品はもっともっとたくさんあるので、片っ端からチェックしたいですね。
なんでも「沼、沼」言うのは軽薄かもしれませんが、『オデュッセイア』はギリシャ神話初心者にとって間違いなく沼の入り口!友人にこの話をした所、『ギリシア神話を知っていますか』 (著:阿刀田高)という本をおすすめされて購入したのですが、これまた面白い!
映画『オデュッセイア』を観る前に事前知識は入りませんが、映画を観た後には絶対に色々と掘りたくなるはず。物語好き、コンテンツ好きは必見ですよ! ちなみに、漫画家のミツコさんによる感想漫画がとても分かりやすく、確かに事前知識はいらないけれど「ゼウスの掟」だけ知っておくと良いなと思ったので、ご紹介させていただきます。
あと、ロバート・パティンソン演じるアンティノオスが、ここ最近の映画やアニメではいなかった完全なる“悪人”で最高でした。映画『オデュッセイア』は9月11日より全国ロードショー、9月4日(金)~10日(木) IMAX®先行上映中です。
監督・脚本:クリストファー・ノーラン
ホメロス「オデュッセイア」に基づく
製作:エマ・トーマス、クリストファー・ノーラン
エグゼクティブプロデューサー:トーマス・ヘイスリップ
撮影:ホイテ・ヴァン・ホイテマ
プロダクションデザイン:ルース・デ・ヨンク
編集:ジェニファー・レイム
音楽:ルドウィグ・ゴランソン
VFXスーパーバイザー:アンドリュー・ジャクソン
特殊効果スーパーバイザー:スコット・R・フィッシャー
衣装デザイン:エレン・マイロニック
出演:マット・デイモン、トム・ホランド、アン・ハサウェイ、ロバート・パティンソン、ルピタ・ニョンゴ、サマンサ・モートン、ゼンデイヤ、シャーリーズ・セロン
配給:ビターズ・エンド ユニバーサル映画
全米公開日:7月17日(金)
公式サイト:https://odyssey-film.jp
公式 X:https://x.com/odysseyfilmjp (@odysseyfilmjp)
2026/アメリカ/英語/172分/カラー/日本語字幕:アンゼたかし/吹替翻訳:木村純子/字幕・吹替監修:藤村シシン/原題:The Odyssey/G区分