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アカデミー賞作品賞含む主要3部門受賞『コーダ あいのうた』プロデューサー最新作!実在するフランスの双子の天才ピアニスト、プレネ姉妹の数奇な運命と人生をモデルに、難病により夢を奪われた双子姉妹の苦難と葛藤と成功の物語を描いた、映画『デュオ 1/2のピアニスト』が絶賛公開中です。
双子の姉妹クレールとジャンヌは、幼い頃からともにピアノに情熱を注いできた。父親からアスリートのような指導を受け、名門カールスルーエ音楽院に入学する。ソリストを目指し、2人のキャリアを左右するコンサートのオーディションに向けて練習に励む日々。しかし、クレールとジャンヌは自分たちの両手が徐々に不自由になる難病にかかっていることを知る。最悪の事態に直面しながらも、改めてピアノが人生のすべてであり、かけがえのない大切な存在だということに気づく。そして、絶対に叶えたい夢を2人で掴み取るため、家族に支えられながら、自らの運命を変えていく―。
主人公の双子姉妹と同じように、幼い頃から姉妹でピアノに情熱を捧げ、2021年には最難関として知られるARDミュンヘン国際音楽コンクールピアノデュオ部門において日本人デュオとして初の第3位入賞を果たすなど、国内外で高い評価を受けるがまるで日本に実在したかのような、 姉妹ピアニスト・坂本彩さん、坂本リサさんに本作の魅力やご自身の経験についてお伺いしました!
――公式サイトにも素敵なコメントを寄せらが掲載されていますが(https://duo-pianist.filmtopics.jp/2025/02/05/新次元のピアノ・デュオ坂本彩、坂本リサ姉/)、改めて本作をご覧になっていかがでしたか?
リサ:プロのピアニストになる夢を絶たれた双子姉妹が、再び夢を掴むために生み出した唯一無二の奏法を、先生が「絶対にそろわない、それは神業だもの」と言い切るシーンがあります。それでも、「双子ですから」と強く訴えたところがすごく印象に残っています。普通の考えだと絶対に無理だと思ってしまうことも、自分たち2人なら絶対に出来るという自信に勇気づけられましたし、私たちが実際にあの状況になったとしても「私たちだから出来ます」と言うだろうなと思います。
彩:共感したシーンやグっときたシーンが本当にたくさんあるのですが、2人が手を壊してからも2人を支えてくれたフィッシャー先生とのレッスンシーンが好きです。対照的な先生が2人登場するのですが、実力は抜きに前向きに応援してくれる先生の姿がとてもいいなと思いました。
リサ:本当にレッスンの内容は対照的ですよね。劇中に登場するベートーヴェンの「月光」の第3楽章と物語がシンクロしていたのも印象的に残っていて、ジャンヌは当初望んでいたクラスに入れなかったけれど、魅力的なレッスンを受けたことで演奏に心が宿ったように思います。先生との出会いや相性って大事だな、と改めて感じました。演奏のお芝居が素晴らしかったことも、楽曲と合わせて印象に残っています。
彩:姉妹の距離感もが良いですよね。なんでも共有し合うところが1番なんですがけれど、音楽院へ通う留学中の電車のシーンで、普段は2人でずっとお喋りしながら学校に行くけどっていて、でも、ちょっと喧嘩した時は1人ぼっちで窓の外を見ながら帰る…という描写があって。私たちも留学中は本当にあんな感じでした(笑)だったので。本当に細かいところまで、気持ちの変化や、嫉妬の表情が、すごく丁寧に描かれていたところがて素敵でした。
――この演奏シーンはすごい!とお2人が思ったところはありますか?
リサ:ラストーシーンので2人の がコンチェルトを演奏していたところが、俳優さんたちがピアニストじゃないというのが信じられないくらい素晴らしかったですくて。ピアニストでもなかなか難しいことなのですが だと思うんですけども、モデルとなった方々の独自の演奏法で自然に演奏されていました。自然に、(モデルとなったピアニスト)ご本人の様に演奏されていたところが素晴らしかったです。背中合わせで演奏するスタイルというのはも他に無いと思いますし、オーケストラの迫力もあり感動的なシーンでした。
――お2人も、同じように1度演奏されたことがあるそうですね。
彩:ハーサルの時に、背中合わせになる形でピアノが配置してあって。最初は向かい合うように直してもらおうと思ったのですが、試しにそのまま弾いてみたら絵的にもすごく面白いねとなって。
リサ:距離が近いので息遣いを感じることが出来、私たちも演奏できたんです!
――本作でのクレールとジャンヌは辛いことがあるとお互い励まし合いますが、お2人にはその様な経験はありますか?
彩:大学生時代に、2人で音大生用の地下に練習室があるマンションに住んでいたのですが、当時はそれぞれソロの勉強を中心にやっていて、弾いている曲もバラバラでした。私が手のこと等で上手くいかなくて、悩んでいた時期があったのですが、「どうしても上手く弾けない…」と妹の部屋に行って泣きながら話しました。深夜まで色々な悩みを話し込んで、1人だったらもっと落ち込んでいたと思うのですが、妹に相談すると親身になって話を聞いてくれて、アドバイスもくれ、「大丈夫だよ」とずっと励ましてくれて。一番近くに味方になってくれる存在がいることはとても救われます。
リサ:私もその後に手を壊してしまって、同じ様に姉に泣きついていました。その時、姉は経験者だったので、色々アドバイスをして支えてくれていました。コンクールの結果がダメで落ち込んでしまった時なども、姉妹でピアノをしているからこそ分かる言葉をかけて励ましてくれていました。
彩:
――本当にお互い支え合ってピアノを弾いてきたのですね。これまでに励まされた映画などの作品はありますか?
リサ:洋画が大好きなのですごく迷うのですが…。『グリーンブック』(2018)や『アバウト・タイム〜愛おしい時間について』(2013)が大好きです。気分転換になりますし、素敵な映画を観た後は、余韻でしばらくその世界から帰ってこられなくなります。
――本作も多くの方を励ます作品になってくれたら良いなと思います!最後に、これから映画をご覧になる方に見どころやメッセージをお願いします!
彩:私は日々小さなことに悩んでしまうことがあり、そういう方はたくさんいらっしゃると思うのですが、悩んだ時に得られるものってすごく多いと思います。映画の中の2人も、悩んで悩んで考えた末に広がった新しい世界が素晴らしいものだったという所に勇気をもらえましたし、希望を持てました。あの決断はとても素晴らしいことだったと思いますし、音楽に関係なく、日々様々な悩みを抱えながら生きているたくさんの方の心の支えになる作品だと思います。
リサ:誰にでも試練は訪れると思うのですが、それが大きかったとしても、小さかったとしても、そこからどうやって人生を選択していくかというのは人それぞれだし、正解は無いと思います。自分の信念や強い心を持って進んでいくことで、そんな自分だけが得られる何かがあるという前向きなメッセージを受け取りました。
劇中の姉妹がどう音楽と向き合ってきたかを追体験出来る様なストーリーになっていて、クラシック音楽もたくさん聴けて、たくさんの方がもっとクラシックに触れていただけたらいいな思いました。劇場の音響で素晴らしい音楽を満喫していただきたいです!
――今日は素敵なお話をありがとうございました!
■作品名:『デュオ 1/2のピアニスト』
(原題:Prodigieuses/英題:Prodigies)
■公開表記:絶賛公開中
■監督:フレデリック・ポティエ&ヴァランタン・ポティエ 『216mois』で2014 SXSW 審査員大賞ノミネート(短編部門)
■脚本:フレデリック・ポティエ、ヴァランタン・ポティエ、サビーヌ・ダバディ
■製作:フィリップ・ルスレ『コーダ あいのうた』『エール!』『ふたりのマエストロ』
■撮影監督:ダニー・エルセン『人生は狂詩曲ラプソディ』
■音楽:ダン・レヴィ『VESPER/ヴェスパー』
■コンポーザー:ダン・レヴィ『失くした体』
■音響:マルク・ドワーヌ『エディット・ピアフ~愛の讃歌~』
■出演:カミーユ・ラザ、メラニー・ロベール、フランク・デュボスク、イザベル・カレ、エリザ・ダウティほか
■提供:フラッグ/シンカ 配給:シンカ/フラッグ
■HP:https://www.flag-pictures.co.jp/duo-pianist/
■X:@duo_pianist0228(https://x.com/duo_pianist0228)
■Instagram:@duo_pianist0228(https://www.instagram.com/duo_pianist0228/)
■本予告映像:https://youtu.be/n4p0wS_WcCA
■コピーライト:© 2024 / JERICO –ONE WORLD FILMS –STUDIOCANAL –FRANCE 3 CINEMA
2024 | フランス | 109 分 | カラー | ビスタ|DCP | 5.1ch | 字幕翻訳 星加久実 |G