映画『夏目アラタの結婚』丸山礼インタビュー「真珠の過去に接して、台本に無いのに泣いてしまった」

初めてプロポーズした相手は連続殺人事件の死刑囚だった… 消えた遺体を探すため、命がけの結婚！映画『夏目アラタの結婚』が大ヒット上映中です。

日本中を震撼させた連続殺人事件の遺族から相談を受け死刑囚に会いに行く元ヤンキーで児童相談所の職員である主人公：夏目アラタ（なつめ あらた）役に、日本を代表する実力派俳優・柳楽優弥。物語の鍵を握る“品川ピエロ”の異名をもつ連続殺人犯にして死刑囚の品川真珠（しながわ しんじゅ）役には黒島結菜。過去の天真爛漫で爽やかなイメージからは想像もできないキャラクターで、新境地に挑みます。

本作で夏目アラタの同僚であり、品川真珠に翻弄される桃山香、通称“桃ちゃん”を演じた丸山礼さんにお話を伺いました！

――本作とても楽しく拝見いたしました！映画初出演ということが意外でした。とても堂々と存在感のあるお芝居でした。

本当ですか？！ありがとうございます。映画の現場は初めてで、本当に楽しかったです！オファーを頂いた時は、もともと『SPEC〜警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿〜』 のファンだったこともあり、初出演が堤幸彦監督作品ってヤバくなーい？！主演が柳楽優弥さんってヤバくない？！とひとしきり興奮して、その後すぐ、私に出来るかな…と不安になりました。でも、まずはとにかく現場に行ってやってみないと分からないのだから、挑戦してみようと。

――実際に現場に行かれていかがでしたか？

とてもあたたかい現場で、特に桃ちゃんのデスク周りには色々な小物が置いてあるので楽しい気分になっていました。桃ちゃんは、児童相談所の職員で、柳楽さん演じるアラタの先輩として教える立場でもあり、子供のために動く慈悲深い女性なので、包み込むような雰囲気が出たらいいなと思って演じていました。そんな桃ちゃんを癒すための小物たちなのかな？と感じていました。

――桃ちゃんが出てくるとホッとするな、と思いつつも、真珠との面会のシーンはものすごく緊迫感がありましたね。丸山さんご自身も黒島さんの気迫を感じていましたか？

すごかったですね…。私、黒島さんと同じ年で、黒島さんの出演されている作品も好きで拝見していたのでおしゃべりしたかったんですが、桃ちゃんと真珠の間にある壁みたいな雰囲気を大切にしたいから、挨拶程度にしか会話はしなくて。
対峙するシーンで最初に黒島さんを見た瞬間は本当にビックリでした。ジャージを着てうつろな目で、まさに真珠そのものでした。真珠は幼少期からツナ缶とパックごはんをを主食にしているんですが、黒島さんも、撮影でツナの空き缶を使うためにスタッフさんたちが食べていたのを、一緒に食べて手伝いながら役に入り込んでいた様で、ストイックさに感服しました。

――桃ちゃんの涙も心にくるものがありました。

ありがとうございます。もともと台本には“泣く”と書いていなかったんですけど。桃ちゃんとして真珠の過去に接しているうちに泣きそうになってしまって、それを堪えてフガフガしていたら、堤さんから「泣きそうだったよね？泣いていいですよ」と指示をいただき、ツーッと。黒島さんに感情をグチャグチャにされる丸山礼をぜひ観ていただきたいです。丸山礼自身も、黒島さんのすごいお芝居を見せつけられて、「私もこんなふうになりたい……！」という嫉妬心みたいなものが湧き上がってきちゃって、お芝居であれだけ感情が高ぶったのははじめての経験でした。

――完成した映画をご覧になっていかがでしたか？

原作の乃木坂太郎先生の漫画って絵がすごく綺麗で、でも残酷で不気味で、魅力的ですけれど、その原作の魅力をここまで忠実に再現して、サスペンスとロマンティックを融合させているのがすごい！と思いました。自分が出ていること関係無く、この映画すごすぎる…と怒涛の展開に感動していたら、エンドロールで大好きなオリヴィア・ロドリゴの「ヴァンパイア」が流れてきて、わーー！！って。しかも歌詞の日本語訳は乃木坂太郎先生監修の映画オリジナル版になっていて「え、これ真珠の歌じゃん」ってあまりのシンクロに鳥肌でした。

――私も、本編が終わった余韻の中であの主題歌が流れてきて、鳥肌止まりませんでした…！特に好きなシーンはありますか？

柳楽さんと黒島さんが海で話しているシーンです。ロマンティックで、切なくて、2人の会話中心のお芝居をじっくり堪能することが出来て、とても贅沢だなと感じました。

――本当に美しいシーンですよね。そしてこうしてお話を伺っている中で、丸山さんのお肌が綺麗すぎて見惚れてしまうのですが、普段はどんなことに気を付けていますか？

そんな、ありがとうございます！　そうですねえ、「枕カバー」を毎日取り替えることかな。疲れて帰ってくると本当面倒なんですけど、これだけは…って続けています。コスメは韓国コスメを使うことが多くて、ヘアメイクさんたちから情報収集をすることも多いです。

――枕カバー、私も実践してみます！今日は素敵な時間をありがとうございました。

撮影：オサダコウジ

『夏目アラタの結婚』大ヒット上映中！

【STORY】
初めてプロポーズした相手は、獄中の死刑囚——。
元ヤンで児童相談員の夏目アラタ（柳楽優弥）が切り出した死刑囚へのプロポーズ。
その目的は、“品川ピエロ”の異名をもつ死刑囚、真珠（黒島結菜）に好かれ、消えた遺体を探し出すことだった。
毎日1回20分の駆け引きに翻弄されるアラタは、やがて真珠のある言葉に耳を疑う——
「ボク、誰も殺してないんだ。」
日本中を震撼させる2人の結婚は、生死を揺るがす＜真相(シーソー)ゲーム＞の序章にすぎなかった…。

【作品情報】
原作：乃木坂太郎「夏目アラタの結婚」（小学館ビッグコミックスペリオール刊）
監督：堤　幸彦
出演：柳楽優弥　黒島結菜　中川大志　丸山 礼　立川志らく　福士誠治　今野浩喜　平岡祐太　藤間爽子 ／ 佐藤二朗 ／ 市村正親
(C)乃木坂太郎／小学館　(C)2024映画「夏目アラタの結婚」製作委員会
配給：ワーナー・ブラザース映画　
公式サイト：natsume-movie.jp　公式X：@natsume_arata　#夏目アラタの結婚
公式Instagram：@natsume_arata　公式TikTok：@warnerjp