俳優の佐津川愛美さんのデビュー20周年記念企画である「佐津川愛美映画祭」が現在開催中です。自身の名前を冠した映画祭は、出演作品を上映。4月の東京を皮切りに、高崎、名古屋、地元静岡にも凱旋します。

20周年を迎え、その軌跡や映画人としての想いを記した書籍も出す佐津川さん。自信を育ててくれた映画界に、並々ならぬ感謝の想いがあると言います。ご本人にお話をうかがいました。

■公式サイト:https://satsukawaaimi-filmfestival.com/ [リンク]

●今回の映画祭、どのような経緯で開催に至ったのでしょうか?

地元の友人が企画・プロデュースの仕事をしていて、数年前から「わたしの映画祭をやりたい」と言ってくれていたんです。去年久しぶりに会った時、ちょうどわたしが(デビュー)20周年だという会話の中で「今ですよ、やりましょう。20周年はお祝いですよ」と。わたしの中ではお祝いという意識がまったくなかったのですが、次第に周囲の人たちも後押ししてくれて。

●全国4か所での開催も実現しました。

会場は最初に名古屋が決まったのですが、わたしの地元の静岡、そして東京、高崎とお話をさせていただく中で、みなさん好意的に受け止めてくださって。ご縁がつながってこうして実現したという感じです。

最初東京でレイトショー、60席くらいでひっそりやろうと思っていたのですが、劇場さんが用意してくださったのが大スクリーンでひっくり返りました(笑)。でも、せっかく大きなスクリーンを用意をしてくださったのなら、普段映画館にあまり来ることがない方にも来ていただきたいと。宣伝用に慌ててXをはじめたりもしましたが、「映画館に映画を観に来てください」と言えることが、自分にとってすごく嬉しいことだと感じさせてもらいました。

●高崎映画祭さんとは、書籍「みんなで映画をつくってます」も出される予定ですね。

普段、映画の公開の際には俳優や監督はメディアのインタビューを受けますが、そのほかのスタッフさんが仕事について聞かれることは、あまりないですよね。なのでスタッフさんが普段どういう内容の仕事をされていて、部署同士の関り方はどうなのか、そういう裏側の内容をまとめています。19人の方たちにインタビューをさせていただきました。

●それこそ普段は受ける側だと思いますが、インタビューする側の感想はいかがですか?

難しかったです(笑)。ただ、わたしは俳優部の人間としてインタビューをさせていただいたので、わたしが普段から気になっていることなどを聞きたいという想いもありましたし、観客のみなさんが知らないであろうことをお話してもらったり、とても面白かったです。まもなく完成するので、近いうちに発売日をお知らせ出来るかなと思っています。

●そして俳優デビュー20年を迎えられました。

あっという間でした。目の前のことをやって来たら、今ここにいさせてもらっている感じです。本当にご縁をつないでもらって来たなという感じです。最初はスカウトしていただき事務所に所属したので、どういう世界か分からなかったのですが、映画『蝉しぐれ』に出演させて頂いたことで、映画の現場のみなさんの仕事ぶりをみて、映画の世界でやっていきたいと思いました、

●スクリーンデビュー作ですよね。

そこでそういう風に思えたことが、わたしにとっては幸せなことだったと、今振り返ればそう思います。あの時、自分の中で映画の現場が一番になり、その後もいろいろとドラマなどもやらせていただいておりますが、それぞれ別の良さがあると感じる中、わたしの中では映画は特別なものです。自分でも映画の現場が合っているなと思っています。

●恩返しのターンに入って来た感覚も?

今回のような本を書いて記していることも、これだけの人たちが関わって作っていることを知ってもらいたいという想いからです。よりよい作品をつくりたいと思って仕事をしているスタッフさんがたくさんいる、たくさんの方たちが関わっているということをみなさんにお伝えしたいと思っています。

●ちなみに映画祭をやってみて、改めて新しい発見のようなものはありましたか?

今回思ったことは、映画祭のチラシをヒューマントラストシネマ渋谷さんで配らせていただいて「本人が配ることは例がないです」と言われたのですが(笑)、お願いしたら快く受け入れてくださって。今までは劇場さんと関われる場は少なかったのですが、今後はもっとみんなで協力して、宣伝なりが出来ればいいなと思いました。そういうことも含めて、もっとみんながハッピーになるようなやり方を探りたい。今までのノウハウももちろんいいと思いますが、臨機応変に出来ることを探していきたいと思っています。

■デビュー20周年記念企画『佐津川愛美映画祭』
2024年4月22日|月| 〜 10月26日|土|
東京・高崎・名古屋・静岡にて開催(東京会場は終了

(執筆者: ときたたかし)

情報提供元: ガジェット通信
記事名:「 佐津川愛美インタビュー「わたしの中で映画は特別なもの」 デビュー20周年、自身の名を冠した映画祭で恩返し